内容説明
“説明責任を果たせ!”、“それは何の役に立つのか?”。私たちの日常に忍び込んできた「監査文化」。市場原理と結びついた生産性の追求とペーパーワークの増大によって、社会はどのように変容したのか?新自由主義に基づく大学再編成の波を背景に、雑務に忙殺される人類学者たちがみずからの職場を描きだす!
目次
序論:さまざまな新しいアカウンタビリティ―監査、倫理、学術界についての人類学的研究
第1部(国際通貨基金のミッション業務をめぐる社会組織―国際監査の検証)
第2部(威圧的なアカウンタビリティ―高等教育内における監査文化の興隆;生み出される類いまれなる才能―それは最終的にどうなるのか ほか)
第3部(トリックスターのジレンマ―倫理綱領と人類学的自己のテクノロジー;監査に付されるアカウンタビリティと命法としての責任―政治的なるものの優位性を超えて ほか)
第4部(一望監視施設としての大学―学問の自由に対する道徳的要請と攻撃;学究的環境―同一の圧力、同一の労働条件なのか ほか)
著者等紹介
ストラザーン,マリリン[ストラザーン,マリリン] [Strathern,Marilyn]
英国ケンブリッジ大学の名誉教授(社会人類学)。マンチェスター大学教授、ケンブリッジ大学ウィリアム・ワイズ社会人類学教授および同大学ガートン校のミストレスを歴任。専門は、パプアニューギニア研究および英国生殖医療研究
丹羽充[ニワミツル]
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。共愛学園前橋国際大学国際社会学部専任講師(文化人類学・宗教学・南アジア研究)
谷憲一[タニケンイチ]
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(社会学)。上智大学アジア文化研究所共同研究所員(文化人類学・イラン地域研究)
上村淳志[ウエムラアツシ]
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。修士(社会学)。高崎経済大学経済学部非常勤講師(文化人類学・ラテンアメリカ地域研究)
坂田敦志[サカタアツシ]
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(社会学)。一橋大学大学院社会学研究科特別研究員(文化人類学・中東欧地域研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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