ドナルド・ジャッド―風景とミニマリズム

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  • サイズ A5判/ページ数 227p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784801004443
  • NDC分類 702.5
  • Cコード C0070

内容説明

“ミニマリズム”という用語がさまざまな領域に浸透している現在、はたして美術における“ミニマリズム”とは何であったのか?現代アートを代表する美術家、ドナルド・ジャッド(1928‐94)の絵画、オブジェクト作品、リノベーション建築から家具制作に至るキャリアを中心に、作品構造と形態の変化を克明に辿りながら、いかにしてミニマリズムの芸術が人工的な風景や工学的構造などに触発されてきたかを追求する。

目次

スペシフィック・オブジェクツから非芸術作品へ
第1部 抽象的風景とミニマリズム(あらかじめ抽象化されたものたち;構造の芸術)
第2部 系列的方法としてのミニマリズム(ジャッドの共鳴体;次元変換の複合体)
第3部 土地におけるミニマリズム(再帰的風景;不純さの度合い;ジャッドのストレートチェア)

著者等紹介

荒川徹[アラカワトオル]
1984年、福島県に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、日本学術振興会特別研究員。専門は、近現代美術、映像、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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鵐窟庵

3
ミニマリズムと括られがちなドナルド・ジャッドの作品を精緻な分析を通して再定義している。それによって、1.郊外の風景、2.幾何学の形式、3.数学的比例の三つの大枠が浮かび上がる。1.はジャッドの作品の茫漠さは当時のアメリカの郊外の風景の原体験から来ているものとされる、美術作品から都市論へと拡張し得る視点である。2.は幾何学の様々な射影や変換を扱った作品に見られる形式性であり、こちらは建築的操作の視点を持っている。3.数学的比例は、等比階級や面積比などの概念を作品化することによって2.の概念を強化している。2019/11/11

kentaro mori

2
ミニマリズムは、人工風景の経験から始まる。人を寄せ付けないその作品は、空間を丸ごと作品にする。⚫️作品とともに生活することを選んだジャッドの生は、単に非人間主義的でもなく、人間とオブジェクト、時間と空間、そのどれもが相互を押しつぶすことなく、かつ親密に寄り添うこともなく、ほとんど等価な存在として生きる領域の探求だった。2019/11/30

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