出版社内容情報
紛争や悲劇は避けることができないのか。どうして日本の政治家の大半は男性なのか。そもそも政治はなぜ必要なのか。東大1、2年生たちの好奇心に応えながら、法学部の政治学系スタッフがそれぞれの研究について熱く語った珠玉の講義。東大で政治を学び、東大から政治を考えよう。
内容説明
東大1・2年生の好奇心に応えながら、熱く語った珠玉の講義。そもそも政治はなぜ必要なのか、紛争や悲劇は避けることができないのか、なぜ日本の政治家の大半は男性なのか、なぜ自民党政権は長く続くのかetc.これから新たに学ぶ人に。社会人の学び直しにも。
目次
第1講 日本の有権者と政治家―序論にかえて(谷口将紀)
第2講 政治とは、国際政治とは―戦争と平和の問題を中心に(遠藤乾)
第3講 「冷戦の終わり方」を問い直す―ドイツ統一をめぐる国際政治史研究を題材に(板橋拓己)
第4講 「利益誘導」の条件―日仏の政治史を比較すると何が見えるか?(中山洋平)
第5講 現代アメリカの政治―「分断」の由来と大統領の挑戦(梅川健)
第6講 「中国化」の中国政治―習近平のアイデンティティ政治を読み解く(平野聡)
第7講 自由をめぐる政治思想(川出良枝)
第8講 「公共」と政治学のあいだ―日本政治思想史の視角から(苅部直)
第9講 戦前の政党内閣期が示唆すること(五百旗頭薫)
第10講 現代日本の官僚制と自治制―行政研究の焦点(金井利之)
第11講 ジェンダーと政治(前田健太郎)
第12講 憲法をめぐる政治学(境家史郎)
第13講 租税政策をめぐる福祉国家の政治―比較の中の日本(加藤淳子)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Cana.t.kazu
3
国際政治や日本の政治・官僚機構・租税など色色なところから,多面的多角的に網羅されていてありがたかったです。2025/05/19
©うめい
2
東京大学の政治学講義「現代と政治」をベースにした政治学の入門書的な一冊。章ごとに異なる東大教員が各々の政治分野について、現代の問題も踏まえながら解説する。テーマによりとっつきやすさの差こそあれど、これから学びを始める人にとってはとても良い本だと思う。個人的には、アメリカ政治の章と中国政治の章がとても印象的だった。2025/02/08
Ra
2
東大法研の教授陣による前期教養学部生向けの政治学のオムニバス講義。以下雑感。遠藤先生のは15頁程度だが満足感が高い。板橋先生はまさに研究の最先端の紹介のため高校世界史からのこの講義は刺激的だろう。川出先生は月並みなテーマなのが少し残念。ご専門のモンテスキューの掘り下げでも良かったのでは。金井先生の官僚制と自治制は権力分立の仕組みであるという捉え方は、前者については意外に映るが、政治主導体制(後者は中央集権体制)による統制の対抗作用との位置付けか。自分の時代からは半数弱の担当教員に異動があるのも感慨深い。2024/11/03
S
0
東大の一年生向けのオムニバス講義をまとめたもの。内容は多方面にわたっていて、誌面も限られており、浅くひろくという感じ(体系的な入門書ではない)だが、興味深い話もちらほらあり悪くない。各章の最後のコラムというか1年生向けメッセージが面白かったりした。2025/09/13
k inoue
0
1年生向けに書かれているので政治学の各方面について分かりやすく書かれていました ここに書かれているキーワードを出発点にすると知識を深められると感じました 参考文献もあるため興味を持った分野を深めていく事もできる良い本です2025/05/10