内容説明
20世紀の音楽シーンを駆け抜け、アート/ノイズ/ロックの垣根をぶっ壊した、オルタナティヴ・ロックの先駆者、ソニック・ユース。ニルヴァーナを発掘したことでも知られる伝説のバンドの、たくさんのオリジナルインタビューと詳細な調査をもとに書かれた決定版評伝。
著者等紹介
ブラウン,デイヴィッド[ブラウン,デイヴィッド] [Browne,David]
1960年生まれ。音楽ジャーナリスト。『ローリング・ストーン』誌の編集委員を務め、数々の雑誌に音楽批評を寄せている
岡田正樹[オカダマサキ]
1986年宇都宮市生まれ。大阪市立大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、ライター、大阪観光大学観光学研究所学外研究員。専攻、ポピュラー音楽を含む現代音楽論、メディア文化論、都市文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mark.jr
3
Nirvanaを初め数多のバンドに影響を与え、80年代から30年間NY・USのインディ・オルタナシーンの中核を担い「アンダーグラウンドの帝王」と呼ばれたバンドsonic youthその結成から2000年代半ばまでの活動を追った本です。「Daydream Nation」などの名盤製作話から、メンバー間の微妙な関係性や、その音楽的変遷、音源だけでは分からないバンドの姿が見える個人的には読み所しかない本です。翻訳・出版した水声社さんに感謝を。あとはKimとThurstonが仲直りして、再結成するのを祈るばかり。2019/12/09
Hidetomo Okagaki
2
聴きたいなぁと思いながらなかなか手が出なかったソニックユース、そのバンド勃興から最終盤まで順を追って巡ることが出来た。本の進行に合わせてアルバムも聴いていった。その濃密な体験はドストエフスキーを読んだよりも濃いような気がした。知らんけど。2021/02/18
Y.Yokota
2
言わずと知れたNY音楽シーンの重要なバンド、ソニックユースの伝記。邦訳は出たばっかですが原著は2008年で、2011年の活動停止以降のことは書かれていない(訳者あとがきで少し触れている)が、どのようにソニックユースがUSインディーロックシーンを形作るのに貢献していったのか、どのようにこのバンドがその名を知られていくようになったのか、その過程がよくわかる貴重な本。様々な障害がありつつも自分たちの姿勢を曲げずに貫く様を見て、日々の諸々のことがどうでもよく思えてくる。やはり音楽は素晴らしいと思うこの頃。2019/12/05