内容説明
“悲劇は“場所”をめぐる物語である。悲劇はこんにち理解される「悲劇」の“概念”を意味していない。悲劇は観衆の“身体”に働き治癒する力をもつ。悲劇は宗教的に“神々と英雄たち”を舞台に受肉化させる。”ギリシア悲劇にそなわる以上の4つのテーゼを明らかにすることで、ほぼ完全に失われてしまったギリシア悲劇をめぐる近代的誤謬から本来の悲劇を救う“不可能な”試み。
目次
序章 ギリシア悲劇は私たちといかなる接点を持つのか?
第1章 場所(借景のある舞台;失われた場所を求めて ほか)
第2章 概念(ジョージ・W・ブッシュによる悲劇性の概念;アリストテレスにおける悲劇性の概念のはじまり ほか)
第3章 身体(ポスト悲劇時代の思想家アリストテレス;カタルシスの謎 ほか)
第4章 神(純粋理性へと還元された悲劇;コロノスのふたつの墓 ほか)
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