内容説明
不条理な生の下でも、すべてを肯定すること。―いまなお重要な『シュルレアリスムと聖なるもの』を著したこと以外、その実態は謎に包まれているジュール・モヌロ。フランス文化・思想の潮目に常に顔を覗かせながら、セゼールとも、バタイユとも、ブルトンとも、ドゴールともすれ違い、黙殺の憂き目にあってきた知識人の知られざる生涯に光をあてる。日本初のモノグラフ―エッセイ多数収録!
目次
序章 モヌロとは誰か
第1章 故郷離脱の選択
第2章 「聖なるもの」をめぐって
第3章 社会学者として
第4章 共産主義批判の根拠
第5章 在野の論客として
付録 ジュール・モヌロ評論選(フランス有色ブルジョワジーに関する覚書;想像することの恐さに逆らって;事例研究・サルトルと『嘔吐』)
著者等紹介
永井敦子[ナガイアツコ]
1961年生、東京都生まれ。アンジェ大学博士課程修了(文学博士)。現在、上智大学教授。専攻、二十世紀フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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