出版社内容情報
新大陸征服の大航海時代を時間の錯綜によって叙述する〈詩学大全〉。オペラ『モンテスマ』上演場面を幻想的に挿入させる傑作。
アレホ・カルペンティエール[アレホカルペンティエール]
キューバの作家。代表作に、『方法異説』『時との戦い』『失われた足跡』がある。
鼓直[ツヅミタダシ]
法政大学名誉教授。ガルシア=マルケス『百年の孤独』『族長の娘』などを翻訳。
内容説明
銀鉱で成り上がったメキシコ生まれの主人と従者の出立から始まる物語はやがて、黒人の奏でるギター、街頭を轟かす謝肉祭の喧噪、ヴィヴァルディのオペラ、ルイ・アームストロングのトランペットへと、変幻するテンポのうちに秩序は多元的に錯綜していく“幻想交響曲”で幕を下ろす。擬古的な文体で周密な作品空間を描き出し、響きわたる雑多な楽音で読者を圧倒する傑作。
著者等紹介
カルペンティエール,アレホ[カルペンティエール,アレホ] [Carpentier,Alejo]
1904年、スイスのローザンヌに生まれる。父はフランス人、母はロシア人。主にハバナで教育を受けたものの、家庭内にはフランス文化が色濃く、パリへ留学することもあった。建築家を志すが挫折。1924年から文化雑誌『カルテレス』に寄稿を始め、政治運動にも参加。マチャード独裁政権から27年に投獄を受ける。1928年から39年までパリに滞在し、シュルレアリスムや前衛音楽に影響を受けた。一時ハバナへ戻った後、1945年から59年までベネズエラのカラカスに滞在し、『この世の王国』(1949)などの長編小説を刊行した。1977年に、ラテンアメリカ作家として初めてセルバンテス賞を受賞し、1980年に没する
鼓直[ツズミタダシ]
1930年、岡山に生まれる。東京外国語大学卒業。法政大学名誉教授。財団法人日本スペイン協会理事長。専攻、ラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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