フィクションのエル・ドラード<br> バロック協奏曲

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フィクションのエル・ドラード
バロック協奏曲

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  • サイズ B6判/ページ数 155p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784801002647
  • NDC分類 963
  • Cコード C0397

出版社内容情報

新大陸征服の大航海時代を時間の錯綜によって叙述する〈詩学大全〉。オペラ『モンテスマ』上演場面を幻想的に挿入させる傑作。

アレホ・カルペンティエール[アレホカルペンティエール]
キューバの作家。代表作に、『方法異説』『時との戦い』『失われた足跡』がある。

鼓直[ツヅミタダシ]
法政大学名誉教授。ガルシア=マルケス『百年の孤独』『族長の娘』などを翻訳。

内容説明

銀鉱で成り上がったメキシコ生まれの主人と従者の出立から始まる物語はやがて、黒人の奏でるギター、街頭を轟かす謝肉祭の喧噪、ヴィヴァルディのオペラ、ルイ・アームストロングのトランペットへと、変幻するテンポのうちに秩序は多元的に錯綜していく“幻想交響曲”で幕を下ろす。擬古的な文体で周密な作品空間を描き出し、響きわたる雑多な楽音で読者を圧倒する傑作。

著者等紹介

カルペンティエール,アレホ[カルペンティエール,アレホ] [Carpentier,Alejo]
1904年、スイスのローザンヌに生まれる。父はフランス人、母はロシア人。主にハバナで教育を受けたものの、家庭内にはフランス文化が色濃く、パリへ留学することもあった。建築家を志すが挫折。1924年から文化雑誌『カルテレス』に寄稿を始め、政治運動にも参加。マチャード独裁政権から27年に投獄を受ける。1928年から39年までパリに滞在し、シュルレアリスムや前衛音楽に影響を受けた。一時ハバナへ戻った後、1945年から59年までベネズエラのカラカスに滞在し、『この世の王国』(1949)などの長編小説を刊行した。1977年に、ラテンアメリカ作家として初めてセルバンテス賞を受賞し、1980年に没する

鼓直[ツズミタダシ]
1930年、岡山に生まれる。東京外国語大学卒業。法政大学名誉教授。財団法人日本スペイン協会理事長。専攻、ラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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yumiha

22
友人がオススメしてくれた本書。でも、私には合わなかった。メキシコの歴史上の人物名も地名も、全く知らなかったので、混乱混同。カタカナだらけは苦手やわ。でも、舞台がヴェネツィアに移り、ヴィヴァルディとヘンデルとスカルラッティが共に演奏するあたりの雰囲気は、面白いと思った。「物を間近に見るためには、その物から遠ざかることが、海をへだてることが、時には必要らしい」という主人公のセリフは、心に刻んだ。2018/08/08

rinakko

16
面白楽しかった! うおん! 銀ぎら成金豪邸で旅支度が進んでいく冒頭から、あれよあれよと流れ運ばれてヴィヴァルディとヘンデル、スカルラッティに、主人と音楽好き従者も加わってのジャム・セッション(?)場面へとなだれ込んでいた…。といった按配で、楽しくてぐんぐん頁が進む。カルペンティエールなのにこの薄さなので、もっと読んでいたかった。途中、シェイクスピア劇が貶されている箇所があって可笑しいのだが、それがその後の展開にも効いている。イタリアのオペラは楽しくないと、大事なのは歴史ではなく詩的な幻想だよ…ということ2017/06/29

qoop

7
新大陸の支配階級として旧大陸へと回帰した男。旧大陸から新大陸を見る不等号の視線が内在化されているはずなのに、唐突に気づく違和感。普遍性を備えているかに見えながらも文化的コードから逃れ得ない音楽の狂騒と静謐を通して浮き彫りになる、価値観の衝突。時間を超えて唐突に響くジャズは(内在化され、飼いならされたかに見えながら)何度でも蘇る不服従の表彰か、それとも未来における融和の象徴か。2017/08/31

てれまこし

6
カルペンティエルは厳密な歴史考証に基づく小説を書く作家であるが、幻想もまた重要な役割を果しているらしい。ヴィヴァルディ、ヘンデル、スカルラッティにキューバの黒人のパーカッションが加わってジャム・セッションが始まったり、墓地の朝食会を場面ではストラヴィンスキーの墓が出てきたり、最後にはルイ・アームストロングまで登場する。時空が交錯するんである。旧大陸と新大陸もまた交錯する。征服者の孫が被征服者と同化し未来をアメリカに見る。そうかと思えば黒人は奴隷に戻るより欧州に残りエキゾティックな興味の対象になることを選ぶ2020/08/09

きゅー

6
クラシック音楽にも造詣が深い方なら楽しめるのかもしれないな……2017/08/22

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