出版社内容情報
柏木隆雄・加代子[]
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内容説明
カミュの『異邦人』を反転させ、ムルソーによって殺害されたアラブ人の弟が紡ぐ“もうひとつの物語”とはなにか!?世界でもっとも読まれたフランス小説を、アラブ人の視点から創造=想像的に捉え返す衝撃作。
著者等紹介
ダーウド,カメル[ダーウド,カメル] [Daoud,Kamel]
1970‐。アルジェリアの作家、ジャーナリスト。イスラーム主義に対する歯に衣着せぬ論説から、フランス内外で多くの注目を集める。カミュの『異邦人』をアラブ人側の視点から捉え返した『もうひとつの『異邦人』―ムルソー再捜査』は、ゴンクール最優秀新人賞をはじめとする複数の文学賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
79
「異邦人」をアラブ人側から見た反転小説。主人公は殺されたアラブ人の弟という設定。兄の名前はムルソー。異邦人では名前もないあるアラブ人だった。1972年主人公が27歳の時、あるフランス人を拳銃で殺害する。アルジェリア人により捕らえられ、翌日釈放される。無論それにももう一つの物語がある。真実は言葉で書かれる以上、無数にあるということだ。「この物語は書き直さなきゃならないんだ。同じことばで、でも右から左にね。」著者は1970年生まれのアルジェリア人。ジャーナリスト。本作品が初小説でゴングール最優秀新人賞を受賞。2020/08/13
mick
3
「もうひとつの『異邦人』ムルソー再捜査」というタイトルの本で読んだ。 「異邦人」を読む場合は不条理というテーマに捉われるため殺人そのものに目が向けられることはない。だがそれが現実的な話だったらそこに加害者と被害者、そこに関わる多くの人が存在する。そして被害者だと思っていた人間もいつ加害者になり、立場が変わると思考も変わるということが感じられた。2019/04/22
mia
0
〜P.125 地の文が、一人称の作品は苦手で遅々として進まない…2019/07/07
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