内容説明
バフチン、ルカーチ、ジュネットらの物語論を踏まえ、語り/読み/登場人物における“冒険”から小説一般の理論を究明し、19世紀以降の小説(スティーヴンスン、ポー、フロベール、コンラッド、ラディゲ、カミュ)を題材に、多様な小説ジャンルにおける“冒険”の諸相に肉薄する。
目次
ロマネスク
冒険の様々なかたち
語りと読み手の冒険
物語の発生と進行
状況の設定と人物の行動
因果性と「思いがけなさ」
リアルとアクチュアル
状況の流動性と主体の変容
小説の締めくくり方
冒険小説における冒険とその不可能性―コンラッド『ロード・ジム』
恋愛における冒険―ラディゲ『ドルジェル伯爵の舞踏会』
新たな冒険の可能性―カミュ『異邦人』
著者等紹介
赤羽研三[アカバケンゾウ]
1949年、東京生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。現在、上智大学教授。専攻、現代フランス思想・詩学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件