出版社内容情報
リスキリングとは「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」であり、岸田元総理が所信表明で演説して以降、国や自治体、企業などで具体的なリスキリングの流れや取り組みが始まっています。
これまでは、まだ流行語的な扱いに近かったリスキリングですが、最近では本来の「企業や自治体に実施責任がある」という意味の通り、企業や自治体からの問い合わせが増えており、各種人材系企業が対応するサービスを提供し始めた状況にあります。
本書は、リスキリングシリーズ第3弾として「リスキリング」が企業や自治体に導入するにあたり必要なことを示した一冊です。これからリスキリングを実践しようとしている企業・自治体だけでなく、リスキリングに関連するサービスを提供する人や組織にも役立つ、実践的な一冊です。
【目次】
はじめに
第1章 リスキリング3・0の時代~スキルベース組織への変革の始まり~
1.リスキリング市場の形成と浸透の歴史
リスキリング1・0の時代(2000~2010年代)EdTech(エドテク)市場の勃興?
リスキリング2・0の時代(2010年代後半~2020年)~スキルテックの登場~
リスキリング3・0の時代(2022年~)~スキルベース組織への変革~
2.スキルテックの進化
なぜスキルテックに注目が集まっているのか
スキルテックが実現可能にすること
3.スキルマネジメント手法の進化
伝統的なスキル管理手法の根本的な課題
スキル情報を説明する14要素
「スキル寿命」を把握し、リスキリング戦略に反映する
4.スキルベース組織への変革
スキルベース雇用からスキルベース組織の形成へ
スキルベース組織とは
スキルベース組織の特徴
5.スキルベース組織への変革のステップ
スキルベース組織への変革の鍵を握る5つの実施事項
6.スキルベース組織への変革の取り組み事例
デルタ航空?従業員に対しより透明性の高い公平な成長機会と報酬を実現?
第2章 企業変革とリスキリングする組織を創る7つのアクション
1.チェンジマネジメントと事業戦略
リスキリングを進める大前提となるチェンジマネジメント
チェンジマネジメントを遂行するための現状評価
チェンジマネジメントを加速させる経営者自身のリスキリング
2.チェンジマネジメントとリスキリングの成功事例
海外における成功事例
日本における成功事例
チェンジマネジメントとリスキリングの成功の秘訣
3.リスキリングする組織を創る7つのアクション
制度:リスキリング成功に向けた組織設計
戦略:人事部と各事業部との連携
学習:テクノロジーの進化による学習デザインの再設計
評価:スキルの可視化
資格:組織内外における学習履歴、スキルの証明
配置:スキルの実践と配置転換
報酬:スキルに基づく昇給制度
第3章 リスキリングで日本の未来を創る人材戦
1.技術的失業を防ぎながら徹底的な自動化
本気のリスキリングが必要となる技術的失業の顕在化
誰もが自分の業務を自動化するChief Automation Officerへ
Automation skills(自動化スキル)の取得
失業なき成長分野への労働移動を実現する3つの方法
過渡期を支える仕組みづくり
2.少子高齢化を打破するロンジェビティ・スキルの習得
超巨大市場ロンジェビティとは
組織のキャリア・ロンジェビティ人材戦略論(長く働き続ける技術)