出版社内容情報
応募総数、驚異の10
内容説明
野良猫として流浪していたニャトソンは、鰹が丘という街で理知的な猫・ニャームズと出会う。見事な推理をする彼に導かれ、ハリモトフジンに飼われることになったニャトソンは、キャッという間にニャームズのもとへ舞い込む事件に巻き込まれていく。動物たちの目を通して見ると、人間の世界は複雑怪奇に思えてくる。クールなニャームズと、語り部のニャトソンが贈る、ユーモアたっぷりの動物ミステリー。第6回ネット小説大賞受賞作品。
著者等紹介
ヒロモト[ヒロモト]
昭和61年生まれ。2013年より「小説家になろう」にて活動開始。2018年、『猫探偵はタマネギをかじる ニャーロック・ニャームズの名推理』にて第6回ネット小説大賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
228
ニャームズとニャトソンと言えば、言わずもがな超有名なコンビのオマージュ作品である事が明白ですね。ただ、その原作を読んだ数は少なくてね。ちょっと失敗したかも。多分元ネタのあるパロディがたくさん仕込まれているだろうなぁ。知らないなりにも伝え漏れている事は幾つかありまして。ニャームズの好物はチョコレートとタマネギなんだって⁉︎ダメだよ!作中でも猫に害のある物として扱われているのですけど、覚醒作用のある物質として描かれているの。そしてニャトソンはそれを窘め、止めさせるのに成功しててね。原作にもそんな件あったよね。2023/10/07
mocha
79
茶トラはお猫好しだと聞いたことがあるけれど、ニャトソン君はまさに!上から目線のニャームズとはとてもいいバディだし、湧き出るニャン語にニャヒヒと笑わされた。フジンのようにニャンプー上手なテクニシャンになりたいなあ。校正ミスかと思う箇所がいくつかあったのが気になったけど、猫好きにはとても面白く読めた。2019/06/12
あゆみ
36
★★★★☆ クールなニャームズと語り部のニャトソンが動物界の事件を解き明かしていくユーモアミステリー。動物視点のお話が好きなのでこういうのをもっと読みたい!動物が不幸になるのは胸が痛むので、「至宝のパピルス」のような動物も人間も幸せで一件落着なお話が好み!2019/05/22
うまる
32
猫のホームズ物。動物が擬人化したファンタジー世界ではなく、人間社会の動物たちの話です。犬猫鳥がかわいいので、ほのぼのとしていますが、ホームズっぽい人(猫)物観察や論理的な推理はちゃんとしてます。本家ホームズの要素が散りばめられていて、最初のルームシェアするくだりからニヤリ。ホームズの薬物中毒に対応した物がアレなんて笑っちゃいました。文体が始終ネコ語で、猫のパーツを強調した言葉が頻出なので、そこで好き嫌いが分かれそうです。私は言葉遊びが好きなので、冒頭の"オーマイキャット"でやられました。続刊希望です。2019/07/24
瀧ながれ
32
タイトルの通り、猫版のシャーロック・ホームズ。女子大生の部屋で暮らすニャーロックとニャトソンが、ご近所の動物たちが持ち込む謎を解く短編集で、活躍するのは動物ばかりなのに、謎の真相には人間がからんでいたりするのが、ご近所ミステリーらしくて楽しい。猫たちの道理では人間の行動が理解できなかったりするのも、ユーモラスだと思いました。タイトルにもある猫名とかが「ニャ」に変化しているのが、いささか凝りすぎて、ときどき元がわかりにくくなってるのが残念。2019/05/13
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- 和書
- 適応力 扶桑社文庫