出版社内容情報
漫画『ゴールデンカムイ』がアニメ化されてヒットし、関連新書はベストセラーになっています。本書は、アイヌ研究の第一人者である瀬川拓郎氏を監修に招いて、過去から現在までのアイヌの文化と歴史について、ビジュアル中心にまとめたものです。今年の通常国会ではアイヌ法が制定される予定であり、NHKでも北海道150年記念ドラマが放映され、北海道各地では様々なイベントが行われるなど、新たに注目を集めるアイヌがわかる一冊です。
内容説明
神(カムイ)である自然と共生する文化。貴重なビジュアル満載!日本文化のルーツがわかる、あなたの知らないアイヌ!イラスト・写真130点。
目次
第1章 アイヌの信仰世界
第2章 アイヌと自然
第3章 アイヌの生活
第4章 アイヌの美
第5章 アイヌの文化
第6章 アイヌと縄文人
第7章 アイヌの歴史
著者等紹介
瀬川拓郎[セガワタクロウ]
1958年、札幌市生まれ。札幌大学教授。専門はアイヌ考古学。岡山大学法文学部卒業。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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あきあかね
18
生活、文化、美、信仰、自然といった多様な視点からアイヌの人びとの暮らしがコンパクトにまとめられている。松浦武四郎の『蝦夷漫画』などの絵図が豊富なのでイメージを持ちやすい。 面白かったのはアイヌの暦。一年を十二ヶ月で区切る点は同じだけれど、アイヌの暦では月名の意味が「寒さで弓も折れる月」(12月)や「本格的にウバユリを掘る月」(4月)など気候や動植物にちなんだ独特のものになっている。 音楽や儀礼の箇所では、今年の4月に北海道白老にある、アイヌ文化を体験できる施設ウポポイを訪れたことを思い出した。⇒2023/08/13
月をみるもの
17
松浦武四郎の絵心+文才はんぱない。しかも超健脚。タイトルどおりビジュアルに重きを起きつつ、監修も瀬川さんだから最新の研究成果が反映された内容も充実。すくなくとも北海道の小学校では、これを教科書の一部にすべきでは?2022/02/07
軍縮地球市民shinshin
13
「1時間でわかる」とタイトルにあるが、読み終わるのに数日かかってしまった。カラー図版が多く、アイヌ文化を知るにはなかなか良い本。ただアイヌを「自然との共生」民族という枠に合致するものしか扱っていない印象。ひどいのが後半の2章のアイヌ史を扱った部分。縄文人の子孫を安易にアイヌとした前提で説明しており、大変遺憾。擦文人は農耕を行っていたのになぜそれがアイヌに継承されなかったのか?→それは両者が別々の民族だから、という結論には達していない。監修者が瀬川拓郎なので瀬川説に基づいたらこうなったんだろう。。。2022/04/14
白黒豆黄昏ぞんび
12
サクッと図があり親切。2020/02/21
mahiro
9
別に目新しい事も書いてないがカラーの絵も多く気軽に読みやすい。北海道の縄文から擦文文化、アイヌ文科までの流れも述べられている、本書ではアイヌ文化をニブタニ文化と呼称しているがちょっと馴染めないな。2019/07/29