出版社内容情報
天国までの道の途中に佇む写真館。ここには、訪れる死者の人生が写真に収められ保管されている。ここで死者は、人生を振り返りながら、自分が生きた年数だけの写真を選び、自らの手で走馬燈を作るのだ――。そんな人生最後の振り返りの儀式を手伝うのは、写真館に来るまでの記憶をなくした青年、平坂。九十二歳の老婆が選んだバスの写真、四十七歳のヤクザが選んだクリスマス・イブの写真、そして七歳の幼児と笑顔を浮かべる青年の写真。「たった一日ではありますが、過去に戻って、一枚だけ写真を撮り直すことができます」と平坂は言い、訪れた死者をそれぞれの過去へと誘う。記念すべき日のあの時に戻り、思い出の写真を撮り直しながら、彼らは人生の最期に何を想うのか。そして平坂に訪れる、悲しくも優しい結末とは……。3つの物語が紡ぎ出す、感動のミステリー。
内容説明
あの世とこの世の狭間に佇む写真館では、訪れた死者が年の数だけ自身の写真を選び走馬燈を作る。案内人は過去の記憶を持たない青年・平坂。来訪者は最高の写真を撮るべく希望する過去へと一日だけ平坂とともに戻ることができた。九十二歳の老女、四十七歳のヤクザ、七歳の児童、それぞれが写した人生最期の写真とは。そして平坂の悲しくも優しい秘密とは―。三つの物語が紡ぐ、感涙のミステリー。
著者等紹介
柊サナカ[ヒイラギサナカ]
1974年、香川県生まれ、兵庫県育ち。神戸女子大学文学部卒、姫路獨協大学大学院言語教育研究科日本語教育専攻修了。日本語教師として7年の海外勤務を経て、第11回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉として、『婚活島戦記』(宝島社)にて2013年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。