内容説明
本大成は、以上の主盲に基づき、日本文学史の各時代における代表的な作家、作品を取り上げ、それについての研究・論説や評論の中から、特に優れたもの、基本的なものを編者の見識によって精選し、その作家や作品に関する最新の研究概要を窺い知ることができるようにしたものです。各巻ごとに最適の編者をたて、採録範囲を国文学に限定せず、国語学・民俗学・歴史学・風俗史学等にまで広げるようにしました。巻末には各編者の選定になる参考文献を掲げ、また採録論文の意義と、具体的位置づけを示す解説を付すことにより、戦後四十余年の研究史を鳥瞰できるよう企図しました。
目次
仮構の生―「大川の水」をめぐって
芥川「老狂人」について
「羅生門」の異空間
「戯作三昧」―芸術家意識の定着
「戯作三昧」から「地獄変」へ
「袈裟と盛遠」―ふたつの独白をめぐって
あこがれと孤独―龍之介「枯野抄」の成立考
芥川龍之介「邪宗門」の問題
大正七年十二月の〈作家〉芥川龍之介〔ほか〕
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