顔に魅せられた人生―特殊メイクから現代アートへ

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784800284761
  • NDC分類 702.16
  • Cコード C0011

出版社内容情報

映画『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』にて、日本人初のアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘、初の著書。特殊メイクという日本に先人がいない世界で、言葉も技術もすべて独学で身につけ、どんなに道が閉ざされても諦めず「一生に一度の夢の仕事」に挑み続けた辻一弘。幼少期に植え付けられた劣等感を乗り越えるべく自身に言い聞かせてきた“信条”、特殊メイクアップアーティストとしてハリウッドで重宝されるなか「食っていけない」かもしれない現代アーティストへ転身を決意した裏にある“人生観”を語り明かす。夢に向かって一歩前に踏み出したい方へ、勇気と希望を与える一冊。

内容説明

第90回アカデミー賞受賞日本人初のメイクアップ&ヘアスタイリング賞(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)。特殊メイクで世界の頂点に立った辻一弘が初めて明かす真実の物語。『PLANET OF THE APES/猿の惑星』『ベンジャミン・バトン数奇な人生』…etc.映画界になくてはならない存在となった辻一弘の、自身に言い聞かせてきた“信条”、現代美術家へ転身を決意した裏にある“人生観”とは?

目次

プロローグ アカデミー賞で得た本当のもの
第1章 もの作りに明け暮れた幼少期
第2章 下積み時代「趣味」が「仕事」に変わった瞬間
第3章 夢のハリウッドへ
第4章 撮影現場という苦悩
第5章 ハリウッドを離れる決断
第6章 現代アートの世界へ
第7章 顔に魅せられた作品づくり
第8章 『ウィストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
エピローグ 夢を追いかける人に覚えていてほしいこと

著者等紹介

辻一弘[ツジカズヒロ]
1969年、京都府生まれ。幼少期から人の顔、もの作りに興味を持つ。独学で特殊メイクを学び、1995年に渡米。特殊メイクアップアーティストとして、数々のハリウッド映画制作に携わる。2012年、現代アートの道へ転身。リンカーン、アンディ・ウォーホル等の胸像作品で注目される。2018年、ゲイリー・オールドマンからの熱烈オファーで参加を決めた、映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で第九十回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を日本人として初めて受賞

福原顕志[フクハラケンシ]
1967年、広島県生まれ。神戸大学卒。1992年、NHK入局。報道番組部ディレクターとしてドキュメンタリー番組を担当。1996年、独立し渡米(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

85
2018年に、映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でメイクアップ&ヘアスタイリング部門でアカデミー賞を受賞した日本人の半生記。日本のホラー映画『スウィートホーム』に始まり、『八月の狂詩曲』でリチャード・ギアの老けメイクを担当し、その後特殊メイクの第一人者ディック・スミスを頼って夢のハリウッドへ。ブラッド・ピットの老け顔から若い顔までを造形した『ベンジャミン・バトン数奇な人生』など特殊メイクの分野で次から次と新しいことに挑み、細部に徹底的にこだわり作り込んでいく世界を見せてくれる。→2022/04/03

旅するランナー

61
アカデミー賞受賞した特殊メイクアップアーティスト・現代美術家辻一弘氏が、いままでの人生を振り返る。師匠ディック・スミス&リック・ベイカーとのスリーショット写真とエピソードが泣かせる。顔への思い入れ、映画製作への思い、夢を追いかける人へ贈る言葉が深く正直に語られる。“失敗に対する日本人の考え方は独特です。失敗というのは、本来は成功するために必要な過程であるのに、日本人は周りの目を気にしすぎるので、失敗は終わりだと誤解して行動に移せない人が多いのです。それが原因で飛び抜けた存在になれないのです”2019/01/02

kaoru

29
アカデミー賞を受賞した特殊メイクの第一人者が人生を振り返る本書。京都という土地で育ち、人の裏表を見て育ったことが原点だという。人一倍の努力と研究心でメイクに携わりハリウッドへ。家庭に恵まれなかった辻さんだが師匠ディック・スミスとの間柄は家族以上の絆を感じさせる。映画の裏話や俳優たちのエピソードも興味深く故黒澤明監督を「山のような人」と記している。普段あまり気にかけなかった特殊メイクの奥深さに触れ、映画の本場で評価される彼のストイックさと情熱に感じ入った。巻末のメッセージも道を切り開いた人ならではの言葉だ。2020/03/15

kei-zu

18
映画「ウィンストン・チャーチル」でアカデミー賞を受賞したメイクアップアーティストによる著書。特殊メイクアップの経験に照らし、「人によって老け方は千差万別だ。歳を重ねることで老けるという悲しみを持つ人と、悟りを開いて人生をより良くしていく人がいる。それが顔に表れるのだ」(200頁)という言葉は重い。著者は、子供時代から生きづらさを感じていたという。夢を叶えようとする人へのエールも心強い。2025/05/04

紫羊

17
特殊メイクよりも、閉塞感で押しつぶされもおかしくない、精神的に過酷過ぎる著者の子供時代が強烈に印象に残った。重箱の隅をつつくような人間関係に汲々とする、箱庭のような世間から、自分を信じて飛び出した勇気に感動した。2021/08/15

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