出版社内容情報
かつては期待の新人俳優だったカオルは夢を諦め、レンタル彼氏として働いている。
カオルの新規客であるエイコは、高額な料金にもかかわらず四週連続で予約を入れている。
女性らしいコーディネートに趣味の良いデートコース、心地いい会話。
「いいお客」だと思っていたエイコだが、目的はカオルとのデートではなかったようで……。
夢と現実を描く、切ない青春恋愛。
内容説明
かつて期待の新人俳優だったカオルは夢を諦め、レンタル彼氏として働いている。先月初めてカオルを指名したエイコは、高額な料金にもかかわらずそれから毎週欠かさず予約を入れてくれている。女性らしい服装に趣味の良いデートコース、心地いい会話。ところが、「いいお客」だと思っていたエイコの目的はカオルとのデートではなかったようで…。夢と現実を描く、切ない青春恋愛。
著者等紹介
齋藤ゆうこ[サイトウユウコ]
富山県出身。『ニセモノだけど恋だった』で第5回ネット小説大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
46
俳優だった夢を諦めてレンタル彼氏として働いているカオル。そんな彼が高額な料金にもかかわらず職業を偽って予約を入れ続けるエイコと出会う物語。エイコが職業を偽ってお金を払いデートをする理由。偶然エイコの似たような境遇を知り複雑な想いを抱くカオル。夢を追いかけ続けるべきか現実を思い求めるか、分岐点で心揺れる二人が疑似恋愛のデートを重ねるからこそ育まれ、複雑になってゆくそれぞれの想いにはもどかしくなりましたが、不器用な二人が出会ったことで切り開かれた未来に明るい予感をつい期待したくなる不毛で素敵な恋の物語でした。2017/11/07
ゆー。
31
「『一番近くて遠い異性』 キャッチフレーズをつけるならこうなる。 レンタル彼氏がホントにあるか知らないけど…(おっさんレンタルはあるみたい)レンタル彼氏からすると彼女はレンタル彼女という見方になるのか。とんでもないスピードで恋愛が進展する…わけでもなく、さりげない会話がすごく愛しくて、このまま終わらせたらいいのにな…のような終わり方でもない。むしろ、終わり方がもったいない。 実際にレンタル彼氏が彼女に会いに行って一緒にいれてありがとう。今度は君を永遠にレンタルするみたいな終わらせ方にしてほしかった。」2021/08/28
蒼雨
24
読み始めて最初は良かったのですが途中で読むのに疲れてしまい……でも読み進めてたら面白くなるかもしれない‼︎って思って読み続けてたら期待は裏切られなかったー‼︎最後の終わり方少し引っかかります。続編ないかなーって思いました。最後は夢中になって一気読みしてました。2018/01/25
ami*15
23
半ジャケ買いだったが、思ってた以上に良かった。キュンキュンした。限られた範囲ならお客様の願いを叶えてくれる「レンタル彼氏」という設定が面白く、私もカオルのような男性とデートなんかしたら絶対好きになるんだろうな〜とか思いながら読んでました(笑)なりたい夢は遠くてもひたすらに目標に向かって頑張ろうとするエイコのことはカオルと一緒に応援したくなったけど、一方で彼女の話を聞きながら俳優をやっていた時のことを思い出すカオルの姿は切なく見えてきました。色々と気になる終わり方だったのでこれは続編に期待のパターンですな。2017/11/21
なな
17
タイトルと表紙イラストに惹かれ手に取りました。期待を裏切らず面白くてサクサク読み進められました。詠子が声優になる夢にひたむきに頑張る姿は応援せずにはいられませんでした。レンタル彼氏である薫にキャパオーバーなデートを頼み、顔を真っ赤に恥ずかしがる様子は同性の私でも可愛く思えました。希望ある終わり方だったけれど、やっぱり最後まで見届けたかったです。発売してだいぶ経つので、続編はないかなぁ。2019/03/05