感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
古古古古古米そっくりおじさん・寺
60
昭和45年、週刊少年マガジン創刊11周年を記念して(11周年って中途半端だな!)4週に渡って連載された黒澤映画の漫画化。描くのは現在エロ時代劇画でお馴染み、あのケン月影である。当時はDVDはおろかビデオも無いので、講談社でフィルムを上映。ケン月影は6回観せてもらったそうである。その記憶とシナリオで描いた『七人の侍』、今読むとなかなか読み辛い所がある。ただし間違いなく力作である。私がこの映画で一番好きなのは木村功の勝四郎が宮口精二の久蔵に「あなたは素晴らしい人です」と言うシーン。久蔵を目指して生きてきた。2017/07/09
keroppi
55
古本屋で見つけて。「七人の侍」を劇画化したものがあったのを初めて知った。しかも、1970年に「少年マガジン」に連載されていたらしい。その頃、「少年マガジン」読んでいたと思うのだが、覚えていない。後書によると、ケン月影は、映画の看板を描いていたこともあるらしい。ビデオのない時代で試写室で何回も見て頭の中に叩き込んで描いたとか。確かに映画の名シーンを思い出す。クライマックスは、もう少し描き込んで欲しかったなという気持ちはしたが。2024/05/14
紫
4
1954年公開映画『七人の侍』がベースの、1970年発表コミカライズ版であります。オリジナル207分の本編が200ページ少々に。昭和戦後の歴史感覚だとこんな戦国時代なのね…と侍も農民も違和感が大きくてツッコミ入れずにはいられないのですが(白土三平氏の一連の作品なんかも)お話運びと画の迫力はさすが不朽の名作といわれるだけのもの。農民たちが場当たりで身勝手でホント嫌になるんですが、もしや戦中戦後の日本国民の姿のパロディなのでは? 「野伏せりがくるだど。首ふっとぶつうのにひげの心配してどうすっだ!」。星4つ。2018/07/25
AnmitsuK (うろ覚えムーミン)
4
1970年に「少年マガジン」誌上で短期集中連載された劇画版である。DVDもビデオも無い当時、作者のケン月影は、東宝から借りたフィルムを講談社で6回鑑賞し、シナリオと照らし合わせながら絵コンテに描き起こしていったという。想像しただけで気が遠くなりそうな作業を経て生まれた本作は、映画本編に勝るとも劣らないド迫力。こんなアイテムが手頃な価格で所有できるのだから、まったくいい時代になったものだ。2017/07/16
でろり~ん
1
マンガがあるっていうことを知って、驚きましたが、他にもいくつか出てるんですねえ。マンガ。映画の登場人物たちになんとなく似せてあって、ふむむと思いました。ケン月影なので、もっとエロいかと期待したのですが、ま、七人の侍に対して、エロエロできるわけもないんでしょうね。いつでも手軽に触れることが出来る良さはありますが、やっぱしこのページ数じゃねええ。3時間半の映画だからねえ。映画を偲ぶ、って役どころでしょうか。電車の中でナナニンの侍、とか言っている奴がいましたけれど、むうん。ちゃんとシチニンと言って欲しいですね。2019/09/10