内容説明
「県大会、地区大会を抜けたら、全国大会はメンバーへのプレゼント」そう語る屋比久勲は結果に執着しない。しかし、叱らぬ指導で短期間に優秀な成績を次々と生みだしている。その人柄に魅せられた著者が、5年にわたって屋比久を追った。
目次
第1章 福岡太宰府に九州情報大学吹奏楽部が誕生
第2章 音楽教師 屋比久をもたらしたもの
第3章 屋比久流の教育方針とその実り
第4章 屋比久の音楽づくり
第5章 九州情報大学の挑戦と実り
第6章 屋比久と大学教育 その意味
著者等紹介
山〓正彦[ヤマザキマサヒコ]
1957年長野県生まれ。中学校、高等学校、小学校の教員を経てから武蔵野音楽大学大学院音楽研究科に入学し音楽教育学を専攻。修了後、武蔵野音楽大学音楽教育学科講師として後進の指導にあたり現在に至る。主な研究領域は教員養成と音楽鑑賞指導。これまでに小学1年生から大学生までのすべての学年での教育経験があり、現在、幼児教育現場における指導アドバイザーもおこなっている。音楽鑑賞指導に関しては、2006年より全国各地で指導方法などについての講演をおこなってきている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ケニオミ
7
これまで中学、高校、大学の順番に吹奏楽を指導し、いずれも頂点を極めてしまうすごい仕事人の先生のお話です。叱るということをせず、自らの気づきにより分からせるという指導は真似してみたいですね。練習も個人練習を中心に行い、全体練習ではほとんど通して演奏しないなど、通常の練習とは異なる方法にびっくりです。やはり個人の音が良くなければ、全体を乱してしまうから当然と言えば当然ですね。やはり、母親の一言、「バカな子はいない。教え方が悪いだけ。」(このような文言)の実践が全てですかね。是非とも演奏を一度聞いてみたいです。2018/02/27
まきお
1
吹奏楽経験者にとって、とても理解しやすい本である。 中学生、高校生、大学生までも吹奏楽コンクール全国大会へ導いた、吹奏楽の神様、屋比久勲。図書館で新刊の棚にありタイトルに惹かれて借り、一気に読んだ。 コンクールバンドにあらず。の箇所は驚いた。高校の時、本当に良い音楽を目指すためコンクールを断念した私の経験から、屋比久先生の目指す世界は本当に理想である。良い音楽を目指し結果的に全国へ出場だから。 叱らぬ先生、というところも大変興味深い。2018/03/19
はちがみっつ
0
長年にわたり中学高校の吹奏楽部の指導に当たられる、神様と称される先生の、新しい指導先が大学だった。創立たった2年で九州大会、3年目で全国大会までに!先生の叱らない指導方法は子供達の自主性と成長を暖かく見守る。教えを受けた子供達がさらにその暖かさを広めて行って欲しい。2018/04/05