内容説明
私たちは、自らの「終わり」を決められるのか―?高齢化が進む日本で、終末期医療や安楽死は誰もが直面する課題となっている―。本書は、「死を選ぶ権利」はあるのか、「その意思を支援した他者は罰せられるのか」という根源的問いに、欧州各国の制度・判例・哲学的議論を通して迫る。安楽死を単なる自由の問題ではなく、プライバシー権・尊厳・統合体という欧州の生命倫理の視座から捉え直し、制度としてそれを支える倫理と法の接点を豊富な資料から詳説。巻末には、世界各国の最新の法制度と終末期医療の比較資料を掲載。印象論的な「滑り坂」議論に覆われがちな今こそ、「死を選ぶ自由」が意味するものを問い直す一冊である。
目次
1章 オランダ安楽死の論理(嘉助には「死ぬ権利」、「死を選ぶ権利」があるのか?;嘉助を苦痛から解放する嘉助の行為は、嘉助が致死するとしたら罰せられるのか?;「滑り坂論証」と安楽死反対論)
2章 安楽死法アトラス(安楽死のモデル;人生終焉法への拡大?;「事前指示書」か、「いま」の意思か―オデュッセウスの命令)
3章 資料編 世界の終末期医療の最新データ 2025.03.03(ベネルクス3国の比較;安楽死法を持つ各国の状況;世界の安楽死法の比較表)
著者等紹介
盛永審一郎[モリナガシンイチロウ]
公立小松大学大学院客員教授、富山大学名誉教授。1948年千葉市生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程中退。研究テーマは実存倫理学、応用倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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