内容説明
成果や所有の論理に還元されない「価値」とは何か―。私たちは日々、物や出来事に「意味」を見出し、そこに価値を与えて生きている。しかしその「意味づけ」は、時代や社会によって異なる歴史をたどってきた―。危険・必要・有用といった価値の分類は、本当に普遍なのか。本書は、身体や感情、生活環境、制度、文化といった重層的な領域を貫きながら、「価値が立ち現れるプロセス」に哲学的なまなざしを向ける。哲学・社会学・歴史を横断しつつ、名もなき人びとの暮らしから生まれる価値の多様性とその条件を問いなおす。
目次
序章 価値のさまざまな有りよう―概観―(価値事象と価値当事者;価値の味わいが生まれる場としての私・諸々の価値が現われる場所)
第2章 生きてゆくための条件(知覚と行動(という短い時間)における体と物的環境
食べ物
住居
衣服
身近な人びと)
第3章 歴史の厚み(インフラ;秩序;所有という概念―最大の難問;文化)
結び 意味と感情と意志・自己像
著者等紹介
松永澄夫[マツナガスミオ]
1947年、熊本生まれ。東京大学名誉教授。哲学を創造する年刊誌『ひとおもい』編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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