内容説明
好評を博した『もう一つの国際仲裁』の続編。看過された国際仲裁と国際調停の重要主題や実例に光をあてる。石油契約の不可抗力条項の解釈、天然ガス価格の決定、贈収賄への対応といった国際仲裁事例として見過ごされがちだった重要な主題を複数取り上げ、さらに東京都が当事者となった公債問題の世銀総裁による調停事例を詳細に検討することで、国際仲裁と国際調停の多面性が理解できよう。
目次
H 国際農業開発基金事件仲裁裁定
I 生産物分与協定における不可抗力条項の解釈・適用:Gujarat State Petroleum Corp et al.v.Yemen仲裁判断
J ガス価格に関するAtlantic LNG仲裁
K 複数言語を正文とする条約の仲裁裁定による解釈をめぐって
L 国際仲裁判断における贈収賄への対応をめぐって
M カタールEU航空協定における仲裁条項
N 世界銀行ブラック総裁による仏貨東京市債問題の調停
著者等紹介
中谷和弘[ナカタニカズヒロ]
1960年5月東京に生まれる。2024年6月東京大学名誉教授。専攻:国際法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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