内容説明
アメリカ高等教育の歴史は、英国植民地下にある17世紀半ば頃から、オックスブリッジをモデルとしたカレッジが創設され始めたことに端を発する。聖職者育成など宗教教育的要素が強かったその創設期以降、啓蒙思想の拡がり、宗教要素の再興、南北戦争、科学技術の発展、世界大戦期への突入といった時代のうねりの中でカレッジ・大学は様々な「レボリューション」を遂げてきた―。米国の高等教育が辿った複雑な歴史のダイナミズムをその創設期から丁寧に綴った、日本では20年ぶりとなる待望の訳書である。とりわけ本書では、定訳のある訳語を適切に訳し分けると共に著者ガイガーによる「10の世代」論で現代までの高等教育史を位置づけた解題も収録!
目次
プロローグ:大学、文化、キャリア、そして知識
第1章 アメリカのカレッジにおける最初の1世紀、1636‐1740
第2章 植民地カレッジ、1740‐1780
第3章 共和国的大学
第4章 カレッジの低調
第5章 カレッジ・ルネサンス、1820‐1840
第6章 地域間の相違と科学の進展、1840‐1860
第7章 ランドグラント・カレッジと実践的技芸
第8章 アメリカ的大学の形成
第9章 カレッジエイト・レボリューション
第10章 マス高等教育、1915‐1940
第11章 標準的なアメリカの大学
第12章 文化、キャリア、そして知識