内容説明
教室・学校・地域の連携した教育改革に向けて―民主主義の理想とは乖離した人種差別や経済格差などの問題が、時に暴力を伴うかたちで顕在化している現在のアメリカ。マイノリティや貧困層を包括した市民性教育の充実は、今まさに喫緊の課題であると言えよう。本書は、都市部にある貧困地域の子どもが、市民性形成のための教育から「排除」されている構造的課題を指摘し、そこからの脱却を目指した教育改革の諸相を明らかにする。わが国の教育実践・教育政策にも重要な示唆を与える、包括的な市民性教育改革の実態!
目次
研究の背景・目的・方法
第1部 理論的基盤(教室・学校・地域における市民性教育の理論的基盤)
第2部 現代アメリカ貧困地域の市民性教育の問題構造(貧困地域における子どもの経験の連関構造と市民性への影響;現代アメリカの教育改革による貧困地域の市民性教育の周縁化)
第3部 現代アメリカ貧困地域における市民性教育改革の展開(“社会科アプローチ”の市民性教育改革;“学校全体アプローチ”の市民性教育改革;“地域コミュニティアプローチ”の市民性教育改革)
第4部 総合考察(アメリカ貧困地域の市民性教育改革の構造と特質)
研究の総括と成果・課題
大都市学区での市民性教育改革の新展開―イリノイ州シカゴ学区
著者等紹介
古田雄一[フルタユウイチ]
1987年生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程、筑波大学大学院博士後期課程人間総合科学研究科修了。博士(教育学)。大阪国際大学短期大学部専任講師を経て、大阪国際大学短期大学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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