内容説明
発展の光と影。弱体化する地域との紐帯、その背景。リーマンショック、3.11大震災後の停滞期から地域経済がV字回復する一方、前著『豊田とトヨタ』が見出した強い地域的紐帯が弱まり格差が拡大する「パラドックス」が生じていた。そのなかで、かつてのニュータウンが独自のまちづくりに取り組んでいる。新たな調査データをもとに、トヨタの世界展開とグローバル競争の影響、その組織ネットワークの中にいる人々をも見舞う人口構造の急速な変化から、この逆説を読み解く!
目次
先進産業都市豊田の時空間をどう理解するか―生産組織のネットワーク拡大と人口学的・社会学的変化をめぐって
第1部(豊田市の人口学的・社会学的変化とまちづくり活動の停滞;社会的紐帯の変化とトヨティズム―企業社会と地域社会の交錯をめぐって;自動車産業都市と農業―農工連携は可能か)
第2部(開発期ニュータウンの歴史と現在―東山地区をめぐる人の移動・定住化と社会圏;自治区活動とまちづくり―まちづくり第二世代による「ふるさとづくり」の可能性と課題;ニュータウンのまちづくりとイベント・祭りの活用)
第3部(保見団地の四半世紀と日系ブラジル人移住;日系ブラジル人の地域生活とネットワーク形成―保見地区における定住化・就労と「半周辺的地位」をめぐって;二つの生活世界の変容とつながり―日本人住民との関係形成と集合行為をめぐって ほか)
変貌する先進産業都市―ネットワークの変化と階層構造変動
著者等紹介
丹辺宣彦[ニベノブヒコ]
名古屋大学大学院環境学研究科・教授
中村麻理[ナカムラマリ]
名古屋文理大学健康生活学部・教授
山口博史[ヤマグチヒロシ]
都留文科大学地域交流研究センター・准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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