内容説明
本書は、正規の学校教育の外で、主要な教科を対象とした有償な補完的教育が盛んに行われているアジア29か国・地域での実態を明らかにしたものである。日本では学校外私的補習は「塾」と呼ばれているが、アジアの国・地域では様々な様相を呈している。受験競争目的や、学習の遅れた生徒への補習のみを対象としたものではなく、各国の公教育だけでなく私的補習教育を含めたあらゆる教育形態を視野に入れ、健全で公共的な教育の在り方を提言し、広く議論されることを訴えた関係者必読書。
目次
第1章 イントロダクション
第2章 何の/誰のためのルール作りなのか?
第3章 なぜルールが必要なのか?
第4章 異なる関係者に対して、どのようなルール作りをするのか?
第5章 どのようにルール作りができるのか?
第6章 結論
資料1 オーストラリア個別指導協会(ATA)行動規範(コード・オブ・コンダクト)
資料2 学習塾業界における事業活動の適正化に関する自主基準
日本の学習塾の今日的状況と検討課題:訳者解説に代えて
著者等紹介
ブレイ,マーク[ブレイ,マーク] [Bray,Mark]
2018年より華東師範大学(ECNU)教育学部教授。香港大学(HKU)名誉教授。ケニアおよびナイジェリアの中等学校教師として勤務後、エジンバラ大学、パプアニューギニア大学、ロンドン大学で教鞭をとる。1986年にHKUに移ってからは、教育と研究に加えて教育学部長(2002‐06年)を含むさまざまな管理職を歴任した。2006年から2010年の間に、ユネスコ国際教育計画(IIEP)研究所の所長としてパリに赴任した。これまで香港比較教育学会(CESHK)、比較国際教育学会(CIES)、および世界比較教育学会(WCCES)の会長を歴任した
クウォ,オーラ[クウォ,オーラ] [Kwo,Ora]
香港大学(HKU)を退官後、2018年より華東師範大学(ECNU)教育学部教授。30年にわたり教師教育に携わってきた研究者で、専門は、専門能力開発および教授法の学習過程に関する研究。これまで香港で小・中学校教師として勤務し、1981年にHKUに着任。ユネスコやその他の持続可能な開発のための教育機関に関する任務に従事してきた
森いづみ[モリイズミ]
東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター准教授。立教大学社会学部助教、同データアーカイブ研究センター助教を経て、現職。研究分野は教育社会学、比較教育学。博士(教育学)
早坂めぐみ[ハヤサカメグミ]
秋草学園短期大学幼児教育学科専任講師。東京学芸大学教員養成開発連携センター特命助教を経て、現職。研究分野は教育社会学、教師教育学。博士(教育学)
佐久間邦友[サクマクニトモ]
日本大学文理学部教育学科助手。兵庫教育大学教育行政能力育成カリキュラム開発室特命助教、郡山女子大学家政学部人間生活学科講師を経て、現職。研究分野は教育行政、教育経営、教育政策。修士(教育学)
田中光晴[タナカミツハル]
文部科学省総合教育政策局調査企画課・専門職(主に韓国を担当)。九州大学教育学部助教、東北大学教育学部助教、東北大学入試センター講師を経て、現職。研究分野は比較・国際教育学、教育制度論、学校外教育。博士(教育学)。国立教育政策研究所フェロー
高嶋真之[タカシママサユキ]
北海道大学大学院教育学院博士後期課程、北海道教育大学札幌校、酪農学園大学非常勤講師。日本学術振興会特別研究員DC2(2017~2018年度)。研究分野は教育行政学、学校外教育。修士(教育学)
大和洋子[ヤマトヨウコ]
香港大学比較教育研究センター、アソシエートメンバー。青山学院大学・東洋英和女学院大学非常勤講師。研究分野は比較国際教育、国際教育課程、英語教育。修士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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かりん