内容説明
明治初期、近代化に伴い「音声」を重視した西洋的な教育制度の導入が各国で試みられたが、わが国はそれに同化せず、板書など「文字」を重視した教育文化が残存した。本書は、日本と諸外国における授業実践・形態についての定量的比較教育分析/定性的比較教育史研究に加え、備品など「モノ」にも着目した多元的研究アプローチから、わが国における教育文化の深層に構造化された「書字随伴型」教育文化の存在を浮かび上がらせる。アクティブ・ラーニングなど「すぐれた」西洋的教育制度に付和雷同する今日の日本の教育政策にも重要な示唆を与える一冊。
目次
第1部 文字言語・音声言語からみた授業分析併置比較研究(文字言語・音声言語からみた授業分析―分析指標と方法;文字言語・音声言語からみた授業分析―アメリカ・イタリア・スロベニアの授業;文字言語・音声言語からみた授業分析―日本の授業;文字言語・音声言語からみた授業の国際比較)
第2部 文字言語・音声言語の学習・教育観の併置比較研究および文字言語・音声言語からみた西洋教育移入期の関係比較研究(日本の近世における書字随伴型学習と西洋の中世・近代における音声優位型学習;日本の文字教育観と西洋の文字教育観;後退しかける書字随伴型学習;石盤の導入と普及;石盤と練習帳(補論)
学習・教育文化の比較研究における「モノ」と深層にある構造)
著者等紹介
添田晴雄[ソエダハルオ]
1958(昭和33)年、神戸市生まれ。神戸大学教育学部卒業、神戸大学大学院教育学研究科修士課程修了、大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位修得退学。大阪市立大学文学部講師、助教授、米国イリノイ大学客員研究員、大阪市立大学大学院文学研究科助教授、准教授を経て、教授。博士(文学)。専攻は比較教育学、特別活動論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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