内容説明
川内村住民による原発事故後の地元コミュニティをめぐるライフ・ヒストリー。2011年福島第一原発の事故は放射能汚染などのハード面のみならず、既存のコミュニティというソフト面にも甚大な被害を及ぼした。福島県川内村は、事故現場から20~30km圏内に位置し、住宅損壊に加え放射能という「不可視」な脅威によって多くの住民が避難を余儀なくされた地域である。川内村コミュニティは放射能汚染と住民避難によって農業などの生業への影響、同居していた家族の分裂に追いやられるといった危機を経ながらも、すでに半数が帰村しコミュニティは新たな地平を築きつつある。原発事故後の人々のライフ・ヒストリーから地元コミュニティに対する葛藤を描写する本書は、一枚岩では語ることのできない多様な「被害」の実態と地元コミュニティをめぐる人々の動態を描く、渾身の労作である。
目次
第1部 災害の発生と川内村(災害とコミュニティ;川内村の歴史と地域コミュニティ)
第2部 住民一人ひとりが語る経験(大災害からの避難;帰村と選択;復興に向けて)
第3部 現状と将来に向けての対談(地元のリーダー・井出茂さんとの対談;遠藤雄幸・川内村村長に聞く)
第4部 資料編・川内村震災の記録(川内村震災の記録;2011年作付け記録;診療所勤務記録)
著者等紹介
鳥越皓之[トリゴエヒロユキ]
大手前大学学長。関西学院大学社会学部教授、筑波大学大学院人文社会科学研究科教授、早稲田大学人間科学学術院教授を経て、2016年4月より現職。専門:社会学、民俗学、環境問題、地域計画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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