内容説明
イタリア服飾文化全盛期に現れた「青」にはいかなる意味が込められていたか―著名な女流作家、英傑や女傑、さらに貴婦人から庶民まで、絵画や写本挿絵に描かれた人物たちがまとう青衣に関する美術史家らの論考を通じ、誠実、崇高から卑賎、不実、嫉妬等、海や空の姿にも似て、多様に変化する「青」の象徴性を追究し、サッカーのイタリア代表ユニフォームにまで及ぶ青の系譜を、多くのカラー図版を交え考察した、ユニークな服飾史研究。
目次
0 アッズーリの祖先たち
1 「誠実」―クリスティーヌ・ド・ピザン
2 「フランス」―ヴァレラーノ・ディ・サルッツォとその妻
3 「卑賎」―『タクイヌム・サニターティス』の人びと
4 「不実」―16世紀の貴婦人たち
5 「嫉妬」―チェーザレ・リーパ『イコノロジーア』の寓意像
著者等紹介
伊藤亜紀[イトウアキ]
1967年千葉県生まれ。1999年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程修了。博士(人文科学)。現在、国際基督教大学教養学部教授。専門はイタリア服飾史と色彩象徴論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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