内容説明
混迷の戦後イギリス社会を生きたホールの文化政治論―新自由主義を掲げ英国病からの脱却をめざしたサッチャリズムや、貧困との戦いを宣言して第三の道を歩んだ新しい労働党は、戦後のイギリス社会を救いえたか。グローバリズムにより複雑化するイギリスは、EU離脱へと舵を切ったことでさらに混迷の度を加えている。本書は、戦後のイギリスを生きたスチュアート・ホールの新自由主義論を軸に、混沌とした現代イギリス社会のゆくえを読み解く新進気鋭の労作である。
目次
序章 文化と新自由主義
第1章 福祉国家の黄金時代と無階級社会
第2章 逸脱とモラル・パニック
第3章 サッチャリズムの文化政治
第4章 「新しい時代」の意味
第5章 ニューレイバーの歩んだ「第三の道」
終章 新自由主義の行進は続いていく
補論 ホールの教育論
著者等紹介
牛渡亮[ウシワタリョウ]
1982年、宮城県仙台市生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。文化研究、文化社会学、教育社会学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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