内容説明
中国を牽引する高等教育の拡大は、今や粗就学率30%のマス段階に達した。だがこの成果の反面、授業料は高騰し、所得差の著しい都市部と農村部間に生じた大きな進学格差が問題となっている。本書は、大学在学者約2400万人の7割を占める地方所管大学を中心に、格差緩和を目指す中国の奨学金制度が、教育機会均等にもたらす効果を具体的に検証し、給付・貸与奨学金それぞれにつき問題点と改善点を解明する。
目次
序章 中国の奨学金をめぐる問題と研究枠組み
第1章 中国奨学金政策の変遷と概要
第2章 奨学金の進路選択に与える影響
第3章 奨学金の配分と選択
第4章 入学後の奨学金の効果
第5章 奨学金政策の評価
終章 結論と課題
著者等紹介
王帥[オウスイ]
1982年河北省生まれ。2005年河北大学外国語学部卒業。2006年杏林大学外国語学部卒業。2009年東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。2014年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(Ph.D)。現在、東京大学教育学研究員、東京大学社会科学研究所特任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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