内容説明
わが国大都市圏と地方の間、さらに地方間においても大学進学率に見逃すことのできない顕著な差がある。しかも平均学力の高さに反して進学率が低い県が数多く存在する事実は、地域間における教育機会の不平等を露わに示すもので、決してなおざりにすることはできない。本書は、地方高校生の進学行動を焦点に、各種地域区分のもと、この地域格差の原因を、家計所得、進学先の分布、学卒労働市場をはじめ、広範なデータ調査に基づき多角的に究明し、格差解消の方策を包括的に提案する、まさに渾身の労作である。
目次
序章 課題と方法
第1章 高等教育機会の地域格差―趨勢と構造
第2章 大学進学の費用
第3章 大学進学の便益
第4章 学卒労働市場の構造
第5章 女子にとっての大学進学の便益
第6章 大学進学率の地域格差の実証分析
終章 結論と含意
著者等紹介
朴澤泰男[ホウザワヤスオ]
国立教育政策研究所高等教育研究部総括研究官。1976年京都府生まれ(宮城県出身)。1998年東京大学教育学部卒業。2003年東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位修得退学。日本学術振興会特別研究員、一橋大学大学教育研究開発センター講師を経て2015年より現職。専攻:高等教育論、教育政策論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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