内容説明
艦船の通過通航と海峡沿岸国の利害との相克。世界で116ほどを数える国際海峡は、全ていずれかの海峡沿岸国の12海里領海に属し、海峡利用国の通過通航の主張と、自国の利害上通航に何らかの規制を求める海峡沿岸国との対立が繰り返し生じている。本書は、国際海峡制度の現状を総括するとともに、「世界一重要な」海峡といわれるホルムズ海峡をはじめ、日本にとって切実な主要国際海峡を巡る諸問題を多角的に検討・考察した、わが国の貿易および安全保障を考える上、今日不可欠の研究である。
目次
第1章 日本と国際海峡
第2章 通過通航制度と海峡沿岸国の航行規制
第3章 北極航路における沿岸国規制と国際海峡制度
第4章 国際海峡と海洋環境保護
第5章 ホルムズ海峡と国際法
第6章 台湾海峡の国際法上の地位と外国艦船航空機の通航
第7章 武力紛争時における国際海峡の法的地位―通過通航権制度と海戦法規・中立法規との関係
第8章 国際海峡をめぐる実務的対応―海運に関連する戦争保険について
著者等紹介
坂元茂樹[サカモトシゲキ]
同志社大学法学部教授。法学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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