内容説明
空き地、路地裏、廃材置き場―こうした「ムダなもの」を排除した機能的な都市空間は、自然とふれ合い群れ遊びで仲間と関わり合う大事な生活の場を、子どもたちから奪い去った。ケイタイと室内遊びに終始し「生きもの感覚」を退化させた子どもたちは、真に内面から沸き立つ生の喜びを知らない。自殺やいじめの多発はそれと裏腹なのだ。子どもが共に遊び発見し学ぶ生成の場の構築―本書は、この人間形成空間の再生を現代の重要課題として多角的に追究する。
目次
子どもが生きられる空間とは何か
学校空間をひらく―“ホモ・ディスケンス”が育つ場所
「子どもの世紀」という逆説―「子ども」を大人から差異化する視線
子どもの自己形成空間
情報・消費社会と子どもの経験の変容
子どもの日常空間とメディア
学校での学び、社会での学び
子どもの未来感覚を考える
子どもが生きられる教室空間
子ども・若者・大人が出会うまち―二〇五〇年の中野区の子ども・若者の成育空間を素描する
都市部の子どもの対人関係の現在
子どもの視線・大人の視線
子ども・経験・メディア
高度経済成長期の学校空間―一九六〇年代の高校生活の記録と回想
著者等紹介
高橋勝[タカハシマサル]
1946年、神奈川県生まれ。東京教育大学大学院教育学研究科博士課程修了。愛知教育大学助教授、横浜国立大学助教授、教授を経て、帝京大学大学院教授、横浜国立大学名誉教授。教育哲学、教育人間学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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