内容説明
「憲法典」と名のつく単一の最高法規を持たぬイギリスが、憲政すなわち憲法に基づく政治運営において顕著な成功を収めているのはなぜか?憲法を構成する諸法源を流れる自由と民主主義の精神に立脚し、多様な経験に鍛えられたイギリス憲政の歴史と実際の全てを、精細に紹介・考察した本書は、同時にわが国今日の姑息な政治を痛烈に批判し、肝心なのは「憲法典」の条文いじりではなく、その精神の具現であることをまざまざと実感させる。
目次
第1編 歴史(イギリスの暦;連合王国成立史;平和的生存権の歴史)
第2編 総論(法源(Sources of Law)
議会内王冠主権
選挙法改正)
第3編 統治機構(議会(Parliament)
行政府(Executive)
イギリスの王立委員会および調査委員会等について―刑事司法改革のための制度的一考察)
著者等紹介
幡新大実[ハタシンオオミ]
1966年生、東京大学法学部卒。1999年、ランカスター大学PhD。2003年、英国法廷弁護士(インナー・テンプル)。2004年、オックスフォード大学セント・アントニーズ・カレッジ上級客員研究員。2008年、オックスフォード大学欧州法比較法研究所客員フェロー。2010年、早稲田大学国際教養学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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