内容説明
天皇陛下、東郷元帥、大隈前首相、珍田大使(駐英)、そして牧野義雄―世界の名士として選んだ日本人五人中の一人という、新聞年鑑(1919年)の評価が示す英国での名声と、今彼の名を知る人さえ稀な日本の現状―この極端な落差が語るものは何か?留学そして帰国後の声価という、わが国画壇の定型を破り、英国の庶民に支えられ、さらに上流社交界でも愛され、半世紀にわたり現地で活躍し続けた水彩画家の生涯が、風景画を中心とした画業とともに蘇る。
目次
第1章 天国の入口
第2章 霧中彷徨
第3章 霧中の灯
第4章 夜明けの歌
第5章 カラー・オブ・ロンドン
第6章 広がる世界
第7章 日本の五人の名士
第8章 交際社会の寵児
第9章 社交と隠遁
第10章 戦間期
著者等紹介
ますこひろしげ[マスコヒロシゲ]
増子博調。東京都生まれ。東北大学文学部(美学美術史)卒。日大、女子美大講師等、大学・短大にて教職、定年後は著作、翻訳に専念(西洋美術史・比較文化史専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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