内容説明
詳細な各国調査から浮かび上がるわが国の大学生支援制度の特質―比較的高額な授業料と給付奨学金の欠如、授業料の在学中払いと例外的な減免措置、有利子貸与奨学金の拡大等、日本の学生支援には、未だ恩恵の形を残し、教育機会均等がもたらす社会的経済的効果への認識不足を疑わせてはいないか?公財政ひっ迫の中、絶えず制度の向上を図る各国の取組みを調査・分析し、わが国にも大きな示唆をもたらす本格的研究。
目次
高等教育の機会と学生に対する経済的支援―本書の目的と基本概念
各国における学生支援制度と学生支援政策
日本
アメリカ
イギリス
スウェーデン
ドイツ
オーストラリア
中国―普通国公立大学の場合
韓国
奨学金の社会・経済効果
教育費の社会学―スウェーデン・オーストラリアの経験から日本の教育費負担を考える
待ったなしの奨学制度改革
著者等紹介
小林雅之[コバヤシマサユキ]
東京大学・大学総合教育研究センター教授。1976年東京大学卒業、1981年東京大学大学院教育学研究科博士課程退学。博士(教育学)。広島修道大学助教授、放送大学助教授、東京大学・大学総合教育研究センター助教授を経て現職。社会的活動、日本学生支援機構政策企画委員会委員、文部科学省中央教育審議会専門委員、山岡育英会理事、日本高等教育学会理事・事務局長、日本教育社会学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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