内容説明
すでに世界的に実態化しつつある文化的多様性と、その反面で激化する国家的統合の要請―ますます高まるこの対立を超え、多様性と統一性の適切なバランスの上に立脚し、多文化的社会転換のダイナミズムの認識・理解をめざす教育のあり方を、1980~90年代のアメリカ中等教育における「新しい社会史」に基づく合衆国史カリキュラムの開発を手がかりに追究・考察した労作。
目次
序章 本研究の目的と方法
第1章 アメリカにおける「新しい社会史」の成立と特質
第2章 多文化的歴史カリキュラムとしてのPOSHの構成
第3章 POSHにおける多文化的歴史教育
第4章 「新しい社会史」と政治史の総合による多文化的歴史カリキュラム
第5章 多文化的歴史カリキュラムにおける「多様性」と「統一性」
第6章 「新しい社会史」に基づく多文化的歴史カリキュラムの内容構成原理
終章 本研究のまとめと今後の展開
著者等紹介
桐谷正信[キリタニマサノブ]
1967年神奈川県横浜市生まれ、その後転々とする。1991年東洋大学文学部教育学科卒業。1998年筑波大学大学院博士課程教育学研究科単位取得退学。埼玉大学講師を経て、埼玉大学教育学部准教授、東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科准教授(兼)。2010年博士(教育学)。専門は、社会科教育学、多文化教育、アメリカ歴史教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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