内容説明
一元的入力社会から多元出力型社会へ。すでに情報独占権力を喪失した今日の学校には、教育観の抜本的改革が不可欠だ。それは社会的には、たとえば人権・環境・アイデンティティ・平和問題など、多様な矛盾の発出を忌避し、無害かつ無効な常套句のみ広く入力されている現況の打破を意味する。相互に規定しあう教育・文化・人間の円環的関係を見据えた新教育論。
目次
第1部 教育文化論(学校神話の崩壊の中で―「授業」の語りなおしへ;総合性と教科性―「まなび」の語りなおしへ)
第2部 文化人間論(抑圧と憧憬のはざまで―アルフォンス・ドーデ『最後の授業』異聞;戦略的本質主義―人間学的考察;ノスタルジー再論)
第3部 人間教育論(不完全性の相互承認―国際理解から人間探求へ;いとおしさの地平―「戦後民主主義」をこえて)
追録(地球断想;社会について学ぶということ)
著者等紹介
小西正雄[コニシマサオ]
昭和25年大阪市生まれ。大阪教育大学大学院地理学第2講座修了。兵庫県公立高等学校教諭、高知大学助教授、鳴門教育大学助教授を経て、同大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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