出版社内容情報
超少子高齢化がすすむ日本では、女性は多くを期待されている。出産育児とキャリア形成は両立できるのか。子育ては個人が負うべきものなのか。男女の別や世代を問わず、社会の構成員がおのおのの生を充実させるには、社会はどうあるべきか。
本書では、国際保健学・母子保健学、国際開発教育の背景を持つ研究者らが、身近な例からこの課題について論じる。キャリアと次世代育成の両方を尊重しながらどのように人生設計に取り組むべきか、若い世代に示唆を与える。
内容説明
自分らしく生きるためにSDGsのもと「誰一人取り残さない」社会を目指す現代、新しい人生設計を考える若い世代へ―悪戦苦闘しながら子育てとキャリア形成を両立してきた著者たちが贈る、未来を切り開くためのメッセージ。
目次
第1部 授かる(人口学からみる少子高齢化社会と共生;グローバルヘルスとSDGs―コロナ禍の妊娠・出産・子育て;東京、上海、香港の独身女性の結婚、家族、道徳観)
第2部 支える(日本における乳幼児期の子育て支援―当事者研究・参与観察;発達障害を日本社会がどう扱うか―生産性、インクルージョン(包摂性)、人間の価値に関する視点から)
第3部 育てる(「ユニバーサル社会」の子育てとは―With‐Coronaの状況に直面した教育学者である父親としての雑感;医師の職場環境とキャリア形成―大学病院における女性医師の環境を通して日本における育児と医療を考える;台湾における女性専門職のワーク・ライフ・バランス―葛藤、心身の健康状態を中心に;多様な社会における共生―或る女性のライフストーリー)
著者等紹介
大谷順子[オオタニジュンコ]
大阪大学大学院人間科学研究科教授・国際交流室室長。ハーバード公衆衛生大学院MPH(国際保健学)、MS(人口学)。ロンドン経済政治大学院・衛生熱帯医学校PhD(Social Policy)。世界銀行、世界保健機関(WHO)、九州大学を経て、2008年に大阪大学に着任。2014‐2017年東アジアセンター長(上海拠点)兼任。2013年カンタベリー大学客員教授(ニュージーランド王立学士院)、2015年メルボルン大学客員教授(オーストラリア科学院)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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