出版社内容情報
アセンブラとC11でIntel 64ビットプログラミングモデルを堪能する!
「IoT」というコトバが爆発的に広がり、老若男女だれもが知っているIT用語となった昨今ではあるけれど、そのインフラストラクチャとしてのPCアーキテクチャは、大多数の人々にとってはブラックボックスのままです。
とはいえ、そのブラックボックスを十全に理解し、各種ブラックボックスをフル活用できなければ、IoT自体の活用や発展・進歩はありえません。
本書はアセンブリとC言語を使用し、インテル製アーキテクチャの64ビット版が、コンパイルされたプログラムをどのように処理し、データをどのように、そしてどこに配置し、それらを使用しているのか、を克明に解説した1冊です。
すなわち、ネットワークにぶら下がって各種データをやり取りしているPCの、ごくごく基本的な動作原理をプログラミングすることで紐解きながら学ぶ、歯ごたえと滋養に満ちた学習書といえるでしょう。
アセンブラやC言語を多少なりとも知っていれば、知識の深度と対象への理解が増しますし、知らなくても必要最小限の知識を提供しているので、熱意さえあれば性能を重視したプログラムを書けるまで成長できるでしょう。
【本書の目的】
Intel x64をベースに、低レベルプログラミング領域における堅実な知識の蓄積と洞察力の向上を手助けすることです。最終的に、以下の事柄を目指します。
・アセンブリ言語で自由自在に書くことができる。
・Intel 64のプログラミングモデルを理解する。
・C11で、保守が容易で堅牢なコードを書ける。
・コンパイルのプロセスを理解し、アセンブリを解読できる。
・コンパイルされたアセンブリコードのエラーをデバッグできる。
・適切な計算モデルを使うことで、プログラムの複雑さを大きく減らせる。
・性能が重視されるコードを書ける。
【本書の特徴】
C言語やアセンブリを知らなくても、それらの必要最小限の知識とともに、順序立てて体系を解説しています。
また、各章末には適切な問題を配置し、自身の理解度を把握できます。それらの解答はすべてGitHub上に展開されているので、容易に確認できますし、必要であればコンパイルし、実行して結果を確認することも可能です。
目次
第1部 アセンブリ言語とコンピュータアーキテクチャ(コンピュータアーキテクチャの基礎;アセンブリ言語 ほか)
第2部 プログラミング言語C(基礎;型システム ほか)
第3部 Cとアセンブラの間(変換処理の詳細;共有オブジェクトとコードモデル ほか)
第4部 付録(付録A:gdbを使う;付録B:makeを使う ほか)
著者等紹介
ジルコフ,イゴール[ジルコフ,イゴール] [Zhirkov,Igor]
サンクトペテルブルクのITMO(国立情報技術機械光学研究大学)で「System Programming Languages」を教えている。これは大成功を収め、ACM‐ICPCの「国際大学対抗プログラミングコンテスト」で6度目の優勝を遂げている。Saint Petersburg Academic Universityで学び、ITMOの大学院から修士号を授かっている。博士号論文の一部となる「verified C refactorings」の研究を行いながら、フランスのナントにあるIMT Atlantiqueで、Cの「Bulk Synchronous Parallelism」ライブラリを正式にまとめる仕事をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。