内容説明
人材価値に重きを置くことは不変的なテーマだ。だが、いまだ多くの企業が人材管理の変革を試みながら、困難に直面しているのはなぜか?企業の成功には、企業規模の大きさが必須条件ではない。また、規模縮小も不可欠ではない。ハイテク、巨大な市場シェア、企業のグローバル化も必ずしも必要ではない。経営者が口先だけで「我が社の一番大切な資産は社員だ」と言っても、リストラや規模縮小、臨時雇用の急増で、結果的に社内の結束力を弱体化させる。戦略ばかりに気を取られるよりも、社員の能力形成に努力を払うべきなのだ。本書は、人員削減によるコスト削減を批判し、優れた人財管理能力に基づいた収益向上こそが重視されるべきだと主張する。なぜなら広範なデータと企業事例から、「人材重視の経営」が結果的に企業の収益を生み出す最良の戦略であることが明白だからだ。
目次
第1部 人材重視型経営と企業の成功(企業が必ず成功する業界は存在するか;人材重視による企業の成功例;成功のための七つの条件;経営戦略に人材管理を取り入れる)
第2部 人材重視経営を実現する際の障害:一般通念の誤り(優良企業がときとして経営を誤る一〇の理由;「新しい雇用関係」と仮想の労働者たち;給与問題へのアプローチ;組合との協調;人材活用型の経営推進における市場の無力さと公共政策の役割;人材、収益、新たな方向性)
著者等紹介
フェファー,ジェフリー[フェファー,ジェフリー][Pfeffer,Jeffrey]
スタンフォード大学ビジネススクール教授(トーマス・D・ディー2世記念講座)。専門は組織行動学。カーネギーメロン大学より理学士号と理学修士号を、スタンフォード大学より経営学博士号を取得。ハーバード大学ビジネススクールの客員教授のほか、世界27カ国のエグゼクティブ・セミナーでの講師も務める。数多くの学術誌での編集委員も務める
守島基博[モリシマモトヒロ]
一橋大学大学院商学研究科教授。1980年慶應義塾大学文学部社会学専攻卒業。82年慶應義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻修士課程修了。86年イリノイ大学大学院産業労使関係研究所博士課程修了。人的資源管理論でPh.D.を取得。同年カナダ・サイモン・フレイザー大学経済学部助教授。90年慶應義塾大学総合政策学部助教授。98年慶應義塾大学大学院商学研究科教授。2001年より現職
佐藤洋一[サトウヨウイチ]
佐藤翻訳事務所代表。実務翻訳家。国際基督教大学教養学部理学卒業。東京工業大学大学院修士課程修了。コンピュータ、IT、自然科学、ビジネス、人文科学など幅広い分野の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kazuyoshi Suzuki
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