内容説明
―一年後。門倉家で暮らす理々子は口を閉ざし、静かに、同じリズムで毎日を過してゆく。想いを寄せるのは、唯一、自室で育てる赤い金魚。ガラスの中の金魚に語りかける詩は、時に自身の狂気を捨て去ったかのように響く。ある日、門倉家に集う六人。霧世、僕さんを交えた人々の姿は、理々子の遠い記憶を呼び起こすかのように見えた。そして…。
著者等紹介
ささきやすえ[ササキヤスエ]
横浜在住。東海大学文学部史学科卒業。タウンニュース保土ヶ谷区版連載。コスモス文学同人、関西文学会員
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