内容説明
昭和五十九年(一九八四)三月十八日、一家団らんの家庭に突然押し入った強盗は、入浴中の主人を連れ去った。主人は食品メーカー「江崎グリコ」の社長。営利目的か怨恨か。そんなひとつの誘拐事件と思われた犯罪は、かつて類を見ない“食品会社連続恐喝事件”へと発展し、人々を未曽有の恐怖に陥れていく―。発生から二十年を経て、いまなお終わっていない“劇場犯罪”の元祖「グリコ・森永事件」。その渦中で、報道の自由を奪われながらも、隠された真実に迫ろうとしたジャーナリストたちの姿を通して、事件を浮き彫りにした一冊。「昭和」の闇が蘇る…。
目次
1 江崎グリコ社長の誘拐から脱出
2 犯行のエスカレート
3 三億円奪取未遂事件と裏取引
4 休戦宣言と丸大食品脅迫事件
5 森永製菓脅迫事件
6 青酸菓子パニック
7 テープの声とビデオの男
8 報道協定下のハウス食品工業脅迫事件
9 不二家脅迫事件、そして越年…。
脅迫状・警告状・挑戦状一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A.Sakurai
1
グリコ社長誘拐から「森永ゆるしたろ」まで約一年間の事件を朝日新聞取材陣の視点から記載する.報道された内容なので一般に知られた内容で,しかも事件直後の著作なので,その後に薄れていった枝葉末梢も含まれる.誤報,便乗犯,同時期の大事件,各社のてんやわんやぶり,警察のローラー作戦や右往左往ぶり.読んでいると記憶が蘇ってくる.確かにこんな事件は類がないなぁ.2017/08/23
Ikuto Nagura
1
新聞社の取材に基づくだけに、客観的に事件の流れや脅迫状の中身を確認できる。様々な当事件の真相を追いかけるノンフィクションを読む前に、読んでおきたい一冊。
無謀庵
0
ほんの小さいときのことだったけど、未だに事件の印象だけは残ってる。2013/08/19
よんしん
0
謎だ。2011/11/03
-
- 和書
- コンティーゴ! 〈2〉