内容説明
ヒンドゥー教のインドにイスラム教徒が侵入し、相互に影響し合って発展し、花開いたインド・ミニアチュールの世界。鮮やかな色彩と精緻な線描で、ヒンドゥー教の神話・文学・音楽の世界や各王国の栄枯盛衰の歴史を表している。本書下巻では、各王国の盛衰の歴史を紐解き、当時の政治・文化の情勢を浮き彫りにしながら、そこで描かれた細密画の特徴と発展の経緯を詳細に解説する。
目次
4 細密画が描かれた王国と細密画の発展の歴史(主なインドの細密画の発展経過(総括)
インドの伝統的ヒンドゥー教系の細密画(ラージャスターン派細密画―ラージャスターン地方の王国と細密画の歴史;パハーリー派細密画―西ヒマラヤ丘陵地帯の王国と細密画の歴史)
ペルシャの影響を受けたイスラム教系の細密画(デカン派細密画―マールワー地方・デカン高原地方の王国と細密画の歴史;ムガール派細密画―ムガール帝国と細密画の歴史))
細密画に描かれたインドの神話・文学の解説
終わりに インドの細密画のテーマ別全体像
著者等紹介
浅原昌明[アサハラマサアキ]
1941年大阪府大阪市出身。インド・ペルシャ細密画研究者。1964年松下電器産業株式会社入社。1979~1983年、松下電器産業のインドの子会社に出向。インドの細密画に初めて出会い、魅了される。以来20年間を細密画の研究についやす。定年退職後、5回延べ3カ月半、細密画が描かれた中・近代インドの藩王国の宮殿・城塞を確認のため実地調査し、現在細密画が保管・展示されている美術館・博物館を訪ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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