セクシュアルマイノリティ―同性愛、性同一性障害、インターセックスの当事者が語る人間の多様な性

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  • サイズ A5判/ページ数 224p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784750316956
  • NDC分類 367.9
  • Cコード C0036

出版社内容情報

身体の性、心の性ってなに? 性愛の対象って決まってるの? これまで常識とされていた性の枠組みに対し、セクシュアルマイノリティの当事者が、そのおかれた現実と多様な性のあり方、性の自己決定と自分らしく生きることのできる社会のありようを語る。

はじめに
序章

第一部 生物の多様な性とインターセックス

第1章 生物の多様な性
 1 はじめに
 2 メス・オスの定義
 3 性決定はメス・オスだけでない
 4 性転換をする生物
 5 同性間にもある性行動
 6 多様な性とともに生きるために

第2章 インターセックスと呼ばれる人々
 1 戸籍性別の決定と半陰陽という例外
 2 性分化の成り立ち
 3 インターセックスとはどんな人々か
 4 肉体的な特徴から見て性別のあいまいな人々
 5 インターセックスの遺伝子を持つ人々
 6 インターセックスは病気か?

第3章 インターセックスの人々を取り巻く問題
 1 医師たちの苦悩──医療現場がなしてきたこと
 2 親たちの苦悩
 3 当事者たちの苦悩
 4 社会制度の問題点
 5 現代医療の進展とともに発生してきた問題
 6 これからの社会に望まれること

第二部 心の性と性同一性障害

第1章 心の性
 1 セックスとジェンダー
 2 心の性(性自認)
 3 多様な性のなかでのトランスジェンダー
 4 トランスジェンダーも多様
 5 3 同性愛者はどこにいる?
 4 性的指向はプライバシーか?
 5 相談コーナー
 6 カミングアウト体験記
 7 差別はどのようにして顕在化するのか

第3章 同性愛者の未来
 1 “パレード”“ドラァグ”“レインボー・フラッグ”
 2 同性愛者が求める法的権利
 3 多様なライフスタイルをめざして

第4章 HIV感染症の予防
 1 エイズをとりまく現在
 2 減らない新規患者・感染者
 3 どうすれば感染しないのか
 4 患者・感染者が暮らしやすい社会を
 5 新規の感染者をゼロに

おわりに 多様な性が認められる社会

基本用語集/執筆者が薦める図書のリスト/セクシュアルマイノリティ教職員ネットワークのメンバーが執筆した本/セクシュアルマイノリティ団体の紹介/セクシュアルマイノリティ教職員ネットワークについて/著者紹介

 『セクシュアルマイノリティ』は性教育、人権教育の一環としてのセクシュアルマイノリティ教育にふさわしいテキストとして編集されました。インターセックス、トランスジェンダー、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルなどのセクシュアルマイノリティ(性的少数者)と呼ばれる人たちが抱えているさまざまな問題を網羅的に解説したテキストはこれまでありませんでした。教育関係者のみなさんには、ぜひこのテキストを使ってセクシュアルマイノリティ教育をすすめていっていただきたいと思います。
 これまで性的少数者が抱える問題が人権問題として認識されることはありませんでした。しかし、ごく最近になって人権問題としての理解がようやくひろまりつつあります。性的少数者が悩む社会的な差別や偏見を取り除き、その意識を変革していくねばりづよい努力はまず教育を通じてなされねばならないと思います。その努力の一助に本書がなれば幸いです。
 本書の最大の特徴は、執筆者全員がセクシュアルマイノリティの当事者であるという点です。時として、書き手の実体験が顔を出すこともあります。高校生から一般の初学者にわかりやすいようなるだけ平易で明快に記述するよう心がけました。

内容説明

セクシュアルマイノリティの当事者が、そのおかれた現実と多様な性のあり方、そして性の自己決定と自分らしく生きることのできる社会のありようを語る、人権教育、セクシュアルマイノリティ教育の画期的な入門書。

目次

第1部 生物の多様な性とインターセックス(生物の多様な性;インターセックスと呼ばれる人々;インターセックスの人々を取り巻く問題)
第2部 心の性と性同一性障害(心の性;性同一性障害とは何か;GIDの人たちをとりまく環境 ほか)
第3部 同性愛と性的指向(同性愛と性的指向;同性愛嫌悪と差別;同性愛者の未来 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

13
セクシュアル・マイノリティについての入門書。わかりやすく書かれてある。まず生物の基礎知識から入り、インターセックス、トランスジェンダー、同性愛と続く。同性愛嫌悪のメカニズムとして、異性愛者が勝手に同性間の性行為を想像して、感情移入するという心の動きを指摘している。これは同性愛者から見れば異性間の性交渉を想像しても不快になるというのと同じことであり、理解とは性的指向の可塑性を信じることではない。それは他者の人権を理解することである。 また、性別二元制とジェンダー違和との関係も含め、改めて勉強になった。2021/05/25

レニ

9
LGBTIについて誰でも分かりやすい程度に詳しくまとめられている。著者らが教員であることも大きいと思う。セクシュアル・マイノリティの当事者の、現実、悩み、生き方などとともに社会のありようが書かれている。人権教育も。参考文献も多数紹介されている。「差別意識を変えるのは、次世代を担う若い人たちへの教育によらねばなりません。」「私たちが願うのは(中略)異質の個人が異質のままで尊重される社会が実現することです。」2014/08/07

takashi1982

1
LGBTI、同性愛=G(ゲイ)L(レズビアン)、性同一性障害=T(トランスジェンダー)、インターセックス=Iなどについて書かれた、国内で読める、もっとも包括的な本ではないだろうか?書いているのは高校や大学で教職員である。それぞれの問題について詳しくなりすぎることなく、また簡単にしすぎることもなく、この分野を理解するのに極めて質量共にちょうど良い著作である。自らもLGBTI当事者としての経験などが書かれた章があり、左利きと同じ程度いると言われるセクシャルマイノリティの多様性を身近にしてくれる本である。2013/11/10

くじら

0
性別の問題には多様な形態がある

A-kiyama

0
「性的指向はプライバシーではない」。2009/05/22

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