出版社内容情報
植物の生き方と栽培の工夫がよくわかる!
植物の不思議なパワーと魅力を、キーワードから簡単に学べるのが、本書の大きな特徴です。
「めしべ」や「おしべ」のような名称はもちろん、植物の中でつくられる「エチレン」などの化学物質や、
「光周性」などの植物の特性を表すキーワードを通して、植物を特徴づける生き方の秘密や魅力が自然に理解できます。
植物を育てたり楽しみたい人にとって、たくさんのヒントが見つかる本書は、大いに役立つことでしょう。
第1章 「芽生え」と「成長」に学ぶ
●Section1 芽生えの姿に学ぶ
1-1 芽生えの「子葉」と「根」
1-2 「細胞」の発見と「細胞説」
1-3 骨がないのに立てるのは、「細胞壁」のおかげ
1-4 葉っぱの緑色の正体は、「クロロフィル」
1-5 葉っぱの「吸収スペクトル」
1-6 芽生えの姿に潜む「屈性」
1-7 根には、「正の重力屈性」が潜んでいる
1-8 茎をたくましくする「エチレン」
1-9 「接触刺激」で、きれいな花が咲くのか?
●Section2 成長に潜む性質
1-10 茎には、「道管」と「師管」という管がある
1-11 水は、「根圧」「蒸散」「凝集力」で、上へ運ばれる
1-12 茎の「徒長」は、「フィトクロム」が支配する
1-13 芽生えは、「フォトトロピン」で、青色光を感じる
1-14 からだを再生する「頂芽優勢」
COLUMN 01 種子が先か、植物が先か?
第2章 「光合成」に学ぶ
●Section1 光合成を知る
2-1 「光合成」とはなにか?
2-2 光合成を知るための「光・光合成曲線」
2-3 葉の中の「柵状組織」と「海綿状組織」
2-4 二酸化炭素の吸収を妨げる「葉面境界層」
2-5 「温室効果」と光合成
2-6 光合成の場は、「葉緑体」
2-7 光合成の「作用スペクトル」とは?
2-8 緑色光の「寄り道効果」
●Section2 光合成から植物を分けると
2-9 光合成の「限定要因」は、二酸化炭素
2-10 「C?植物」と「C?植物」
2-11 夜に二酸化炭素を吸収する「CAM植物」
2-12 「要水量」とは?
COLUMN 02 「スプラウト」とは?
第3章 「花」から学ぶ
●Section1 ツボミの形成
3-1 「栄養成長」から「生殖成長」への転換
3-2 「日長」に対する反応?
3-3 「電照栽培」とは?
3-4 「光周性」の発見
3-5 「限界暗期」の精度は、15分間
3-6 「光中断」とは?
3-7 ツボミをつくる物質「フロリゲン(花成ホルモン)」とは?
3-8 正体を見せた「FTタンパク質」
3-9 寒さで春化する「バーナリゼーション」
3-10 「薹が立つ」とは?
3-11 花を咲かせる「ジベレリン」と「エチレン」
3-12 花を形成する「ABCモデル」とは?
3-13 A、B、Cの遺伝子が突然変異を起こすとどうなる?
●Section2 開花
3-14 「花時計」と「花の開閉運動」
3-15 ツボミに潜む「傾性」と「体内時計」
3-16 花を美しく装う「アントシアニン」と「カロテノイド」
3-17 「活性酸素」と「抗酸化物質」
3-18 無色透明の色素「フラボン」と「フラボノール」
COLUMN 03 ジベレリンの発見は、日本が世界に誇る業績
第4章 「果実」から学ぶ
●Section1 受粉から受精まで
4-1 「無性生殖」と「有性生殖」
4-2 「雌雄同株」と「雌雄異株」
4-3 花粉から伸びる「花粉管」
4-4 花粉管を導く「助細胞」
4-5 「重複受精」とは?
4-6 「有胚乳種子」と「無胚乳種子」
4-7 「自家不和合性」と「人工授粉」
4-8 「接ぎ木」とは?
●Section2 果実と種子の関係
4-9 果実の成熟を促す「エチレン」
4-10 「種子なし」になる「3倍体」
4-11 「単為結果(単為結実)」とは?
4-12 「4倍体」と「コルヒチン」
4-13 「純系」と「対立形質」
4-14 「メンデルの法則」とは?
4-15 「優性形質」と「劣性形質」の発現
COLUMN 04 ホウレンソウの鮮度を保つ置き方は?
第5章 不都合な環境に抗う姿から学ぶ
●Section1 種子と芽の休眠と発芽
5-1 「発芽の3条件」
5-2 「休眠」とは?
5-3 「光発芽種子」と「暗発芽種子」
5-4 「好光性種子」と「嫌光性種子」
5-5 光を感じる物質「フィトクロム」
5-6 「農業用マルチフィルム」の効果
5-7 冬の通過を確認する「低温要求性」
5-8 「変温要求性」とは?
5-9 「硬実種子」とは?
5-10 「ネーキッド種子」とは?
5-11 ジベレリンによる「アミラーゼ」の誘導
5-12 フィトクロムとジベレリンの関係は?
5-13 休眠する「越冬芽」
●Section2 不都合な環境との闘い
5-14 「地下茎」のつながり
5-15 耐え忍ぶ「ロゼット」
5-16 「アレロパシー物質」とは?
5-17 「フィトンチッド」とは?
5-18 植物のもつ「抗菌物質」
5-19 「ファイトアレキシン」とは?
5-20 身を守る「有毒物質」
5-21 薬となる「コルヒチン」
●Section3 葉の老化と落葉
5-22 黄葉は、「カロテノイド」
5-23 紅葉は、「アントシアニン」
5-24 「落葉」とは?
5-25 「離層」の形成
5-26 「常緑」のしくみ
5-27 「凝固点降下」を利用する常緑樹
5-28 「寒じめ」とは?
●Section4 生き方は、さまざま
5-29 「食虫植物」とは?
5-30 「タンパク質」は、「アミノ酸」の連なり
5-31 「寄生植物」と「着生植物」
5-32 変わった植物「ラフレシア」
5-33 「腐生植物」とは?
【著者紹介】
1947年、京都生まれ。京都大学農学部卒業、同大学院博士課程修了。スミソニアン研究所(アメリカ)博士研究員などを経て、現在、甲南大学理工学部教授。農学博士。NHKラジオ「夏休み子ども科学電話相談」の回答者を務める。著書に、『タネのふしぎ』『花のふしぎ100』『葉っぱのふしぎ』(サイエンス・アイ新書)のほか、『植物はすごい 七不思議篇』『植物はすごい』『都会の花と木』『雑草のはなし』『ふしぎの植物学』(中公新書)、『植物は命がけ』(中公文庫)、『植物は人類最強の相棒である』(PHP新書)、『植物のあっぱれな生き方』(幻冬舎新書)、『フルーツひとつばなし』(講談社現代新書)などがある。
内容説明
植物の不思議なパワーと魅力を、キーワードから簡単に学べるのが、本書の大きな特長です。「めしべ」や「おしべ」のような名称はもちろん、植物の中でつくられる「エチレン」などの化学物質や、「光周性」などの植物の性質を表すキーワードを通して、植物らしい生き方の秘密や魅力が自然に理解できます。植物を愛でたり育てたいと思ったら、たくさんのヒントが見つかる本書を大いにお役立てください。
目次
第1章 「芽生え」と「成長」に学ぶ(芽生えの姿に学ぶ;成長に潜む性質)
第2章 「光合成」に学ぶ(光合成を知る;光合成から植物を分けると)
第3章 「花」から学ぶ(ツボミの形成;開花)
第4章 「果実」から学ぶ(受粉から受精まで;果実と種子の形成)
第5章 不都合な環境に抗う姿から学ぶ(種子と芽の休眠と発芽;不都合な環境との闘い;葉の老化と落葉;生き方は、さまざま)
著者等紹介
田中修[タナカオサム]
1947年、京都生まれ。京都大学農学部卒業、同大学院博士課程修了。スミソニアン研究所(アメリカ)博士研究員などを経て、甲南大学理工学部教授。農学博士。NHKラジオ「夏休み子ども科学電話相談」の回答者を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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