出版社内容情報
コロナ禍で世界的に脚光を浴びたエッセンシャルワーク。人間的諸能力の発達を担う労働を経済学の体系から解き明かし、マルクス『資本論』が残したサービス労働論を、コミュニケーション概念を生かして再構成し展開する。過去のサービス・生産的労働論論争を総括し、人類史的視点から未来社会の「精神代謝労働」を展望する、長年の研究成果の力作!
内容説明
エッセンシャルワークの核心を、マルクス『資本論』が残した視点に依拠して解明する力作!
目次
はじめに 現代のエッセンシャルワークとブルシットジョブ
第1章 現代版ニューディール構想に対応する三大労働部門
第2章 社会サービス労働における「生産」と「消費」
第3章 精神代謝労働としての社会サービス労働の専門性
第4章 生産的労働論論争のなかの社会サービス労働
第5章 福祉国家型公共圏における社会サービス保障
第6章 歴史のなかの社会サービスの将来展望
著者等紹介
二宮厚美[ニノミヤアツミ]
1947年生まれ。神戸大学名誉教授。経済学、社会環境論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Takao
3
2023年1月20日発行(初版)。感想は「難しかったけど面白かった」。著者の本は奥付で紹介されているだけでも10冊以上読んだが、その中でも難しい。その理由は教育・福祉・医療などの「社会サービス労働」(精神代謝労働)を経済学的に位置付けようとしているためだろう。教員になったばかりの頃、教育という労働をマルクスはどう位置付けているのだろうと考えたこともあったが、本書を読んで、朧げながら納得できたような気がする。第1巻終了直前で挫折している『資本論』に再挑戦したくなった。2023/05/14
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