内容説明
「有機化学は暗記だ」といわれます。ウソです。暗記など必要ありません。基礎がわかれば、あとはそれを用いてそういった意味で、有機化学は数学と似ています。さらに有機化学のすばらしいところは、化学式のビジュアル表現が重要な学問であるということです。本書を手にとって気楽にマンガを読んでいるうちに、いつのまにか有機化学の基礎がしっかりと身についてしまうはず。
目次
第1章 原子構造と化学結合
第2章 有機物の結合と構造
第3章 有機物の種類と性質
第4章 基礎的な反応
第5章 応用的な反応
第6章 新しい有機化学
第7章 高分子化合物
第8章 生命の化学
第9章 有機化学実験
著者等紹介
齋藤勝裕[サイトウカツヒロ]
1945年5月3日生まれ。1974年東北大学大学院理学研究科博士課程修了、現在は名古屋工業大学大学院工学研究科教授。理学博士。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
歩月るな
12
2009年作品。割と長く読まれて親しまれているようだ。記憶には有るけれど、内容はちょっとレベル高いのかもしれない。僕には無理な領域かも。あぁでも化学で料理とか、お酒の蒸留とか、そういう日常的な応用であればもっと身近なものになるのかもしれない、とか。今後『CSI』や『科捜研の女』を見ていてピンとくる事もあるのかもしれない。でもやっぱり良く解らない。姫かわいい。数年後に出た続刊『無機化学編』ではこの姫が先生になっている模様。感慨深いというか謎の感動。2015/10/29
Saiid al-Halawi
7
本筋とマンガがけっこう分離してて結局のところ難しかった。もっと1つ1つ噛み砕いて30巻くらいの長編シリーズのマンガだったら理解も深まったかもしれない。ただしプラスチックからDNAまで、この分野でどれだけの範囲がカバーできるか、という点はよく分かったし、スゴかった。2012/07/03
ゆるるん
6
もう3回は読み直してます・・・それでもこの本の半分くらいしか覚えてません。マンガで分かるって書いてありますが、それなりに難易度はあります。それにマンガ部分はページの半分で、もう半分は活字や式での説明です。でもでも!有機化学って面白いんだよ!無機化学と違ってもう無限に物質が生まれていく。私たち自身も有機物質で出来てます!炭素ってすごい!これからも何回も読み直すことになりそうな本です。世界の理を知るのって楽しいよね!一番好きなのは物理ですが(笑)2013/07/08
瀬谷
5
気になる分野だしざっくり学ぼうと思って手に取ったものの、文系選択者にとっては予想以上にマンガ付きでも難しかった。初めの方は用語に「?」となってしまう部分も多かったが、後半の実用的な範囲は興味深かった。ふわっと雰囲気が掴めたような気はするので、また読み直して他の本にも繋げたい。2022/07/24
こばく
5
見開き右ページがマンガ,左ページが文章という構成。マンガはかわいいが,それほどおもしろいわけではない。けれどもそのマンガが,よい意味で理解の助けになっている。左ページも,文章のページながら図を多用していてわかりやすい。右ページだけ,左ページだけでもそれぞれ一冊の本になるぐらいのよい出来具合。それが合わさって,相乗効果が現れているところがこの本の特徴。化学は暗記ではなく理屈だということもよくわかる。注文を一つだけ言うなら,高校化学とは表記が異なるところに注釈があると親切。化学に興味ある人にお勧めしたい良本。2009/12/26