内容説明
生物の進化や歴史には、実にさまざまなことが起きている。しかし、それを知るには、いったいどうすればよいのだろうか。タイムトラベルが不可能である以上、現在までに判明しているデータから過去を復元するしかない。ではその方法とは?垣間見えてくる生物進化の歴史とは?系統学と分岐学を中心に、遺伝学、形態学などを絡めながら、おもしろおかしく展開していく。
目次
第1章 クジラは昔、カバだった!?(データで語る進化の新事実!証拠の力が仮説の運命を決定づける;失われたデータを過去から見つける;一部から全体を推論する;不可能の予測はなにを示す?)
第2章 特別を見つけよう!(最古の鳥が空を飛ぶ;新しいデータが仮説を変える;カウディプテリクスは鳥だった?)
第3章 手がかりを探せ!(燃え落ちる世界;見せかけの衰退;かけらも手がかり)
第4章 よりよい仮説を求めて(バージェスの世界;違いますといわれても;もう少し突っ込んだ話を)
著者等紹介
北村雄一[キタムラユウイチ]
1969年長野県生まれ。日本大学農獣医学部卒業。フリージャーナリスト兼イラストレーター。深海生物から恐竜、進化まで、幅広い分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちぇけら
17
卒論関連。やっと出てきた、詩情漂う表現!古代の様子を想像なのだろうけどしっかりと描写していて、当時の状況を思い浮かべながら読めるようになっている。クジラがカバに近いなど、進化に関わる様々な議論を交えながら解説してくれている。新しい発見があれば新たな考え方に変わっていく議論の流れを、克明に描写していた印象。どのようなデータを元にどんな結論を導くのかがいかに大事であるかが熱弁されていた。科学リテラシーや。。。2017/12/01
bluemint
8
進化論は興味がある分野だったが、この本では進化の過程の前後の判断のつけ方や、特徴から見た近縁種の確定方法など基本的なところが参考になった。アカデミックな教育を受けた人は、大学等で最初に教わったのだろうが、門外漢の私にとっては知らないことだった。新しい化石の発見で今でも揺れ動く系統樹の検討にも目が離せない。2019/09/02
文章で飯を食う
8
クジラとカバが近い親戚だったり、鳥が恐竜の子孫だったり、面白い話がいっぱい。なぜ、そう言えるかのデータの考え方が良いね。2013/09/21
ぷくらむくら
4
最新の生物の系統について紹介すると共に仮説の建て方を丁寧に解説。後者の議論が面白かった。2009/06/05
里馬
4
サイエンス・アイ新書でハズレた事がない。ソフトバンクはいい仕事してるな!2009/03/02
-
- 和書
- 奄美の歴史とシマの民俗