内容説明
時は一八九二年。元海軍士官の鹿島丈太郎は密命を受け、怪しい仲間とともに客船ヴェルマ・ヴァレント号に乗り込んだ。目指すは波路はるかなハワイ。アメリカの植民地政策の前に、いまや風前の灯の王国。その命運を握る王女を救うため、波乱万丈の航海が始まった―。規格はずれの快男児丈太郎の活躍を描いて、血沸き肉躍る海洋冒険活劇がここに復活。
著者等紹介
矢作俊彦[ヤハギトシヒコ]
1950年、横浜市生まれ。72年、ハードボイルド短編小説『抱きしめたい』をミステリ・マガジンに発表。70年代、短編小説、漫画を書くかたわら、ラジオ、TVドラマのシナリオ作家としても名をなす。77年、初の長編小説『マイク・ハマーへ伝言』で斯界を驚かす。83年、司城志朗との共著『暗闇にノーサイド』で角川小説賞、98年、『あ・じゃ・ぱん』でBunkamuraドゥ・マゴ文学賞、2004年には『ららら科學の子』で三島由紀夫賞を受賞
司城志朗[ツカサキシロウ]
1950年、愛知県生まれ。名古屋大学文学部卒。放送作家を経て、小説執筆を始め、83年、矢作俊彦との共著『暗闇にノーサイド』で第10回角川小説賞を受賞し、デビュー。94年には『ひとつぶの砂で砂漠を語れ』で開高健賞奨励賞、98年には『ゲノム・ハザード』でサントリー・ミステリー大賞読者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねりわさび
75
飄々とした日本人青年を主人公に1892年の時代を描いた海洋冒険小説。南方熊楠をはじめ独特の個性的なキャラクターが窮地のなか跳梁跋扈して面白い。なお、これは旧作の海から来たサムライという作品を改稿改題した小説であり、矢作俊彦&谷口ジロー共作のコミックとの関連性はありません。2023/04/19
koma250
2
「海から来たサムライ」から何年たったのだろう。丈太郎と名付けた息子も14歳。決して安易な気持ちではなく、ハワイに行きたくなります。2008/09/05
ケロたん
1
示現流の使い手に海軍少佐、相撲取りに忍者がハワイ王国の王女を救いに行く。てハワイに到着しないうちに一巻終了。果たして完結しているのか?2020/01/12
なつみかん
1
ハワイ上陸編2008/08/17
matsu0310
0
☆☆2009/09/13